前ページで示した脳波について、「ゲーム脳本」と同じようにα波とβ波帯域成分の変化を求めた。 (縦軸スケールはすべて同じ)
(図をクリックすると拡大される)
最上段に示したFp1-Fp2の波形について、左端から右に時間軸に沿って、1.25秒の区間ごとにハミングウィンドウをかけ、1/2区間ずつオーバーラップさせてFFTにより周波数パワースペクトルを求めたものが下図である。
 緑:8〜13Hz 黄:13〜30Hz
この結果から、α帯域(8〜13Hz)とβ帯域(13〜30Hz)の全帯域(3〜30Hz)に対する含有率と、β/αを求めたものを示す。 α帯域(8〜13Hz)とβ帯域(13〜30Hz)の含有率 β/α

黄色の部分は、瞬目のあったところ。 非常に安静で筋電図などのアーチファクトが少ない前半1/3くらいの部分では、α波帯域成分、β波帯域成分ともに低く、β/αもおよそ1前後である。ただし、このβ波帯域成分は純粋に脳波だけではなく筋電図が含まれていると考えなければいけない。
瞬目がある時はアーチファクトによってβ波帯域成分が増え、β/αも大きな値を示す。 なお、「ゲーム本」によれば、α波とβ波の含有率が重なるのは、痴呆もしくは「ゲーム脳」だとされているが、もちろんこの被験者はまったくの正常者である。 |