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タミフル訴訟で遺族の敗訴確定

09月09日 09時55分

タミフル訴訟で遺族の敗訴確定

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インフルエンザの治療薬、タミフルを服用したあと、マンションから転落して死亡した愛知県の中学生2人の遺族が、薬の副作用が原因と認めるよう求めた裁判で、最高裁判所は遺族の上告を退ける決定を出し敗訴が確定しました。
愛知県では、11年前と9年前、いずれも中学2年生だった男女2人の生徒が、インフルエンザの治療薬、タミフルを服用したあと、自宅マンションから転落して死亡しました。
医薬品の副作用などを調べる東京の独立行政法人、医薬品医療機器総合機構は2人の転落が副作用による異常行動だったとは認めず、一時金を支給しないことを決めたため、遺族が取り消しを求める訴えを起こしました。
1審の名古屋地方裁判所と2審の名古屋高等裁判所は、「転落などの異常行動はインフルエンザ自体によっても生じる可能性があり、タミフルの副作用が原因とは認められない」として、訴えを退けたため、遺族が上告していました。
これについて、最高裁判所第3小法廷の岡部喜代子裁判長は、8日までに上告を退ける決定を出し、遺族の敗訴が確定しました。
亡くなった中学生、秦野皓平さんの母親の竜子さん(56)は「1審や2審とは違って今度こそはという思いがありましたし、最高裁はタミフルの副作用と死亡との因果関係を理解してくれると期待していた分、残念な思いです。今後、亡くなった息子のためにもタミフルの副作用による危険性を伝えていきたい」と話していました。

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