ポケモンGOは信仰を侵害 裁判所が訴え受理 インド

世界中で人気のゲームアプリ、ポケモンGOについて、インドの裁判所は、キャラクターがヒンドゥー教の宗教施設から現れ、信仰を侵害しているとして、ゲームの全面的な禁止に向け、政府に見解を求める通告を出しました。
インドでは、ポケモンGOが公式に配信されていませんが、多くの人が国外でダウンロードするなどして、スマートフォンを使ってキャラクターやアイテムを集めて楽しんでいます。
一方で、ゲームに登場するキャラクターの卵が、ヒンドゥー教徒やジャイナ教徒の菜食主義者が避けるものであることから、「寺院から卵が出てくるのは宗教への冒とくだ」といった批判も上がっています。
インドの裁判所はこのほど、「ゲームのキャラクターが宗教施設の中に現れて信仰を侵害し、信者の感情を傷つけている」とする一部の市民からの訴えを受理しました。
そして、8日までに、国内でのゲームの全面的な禁止に向け、インド政府やゲームアプリを制作した会社などに、見解を求める通告を出したことを明らかにしました。
インド政府は今後、国内の世論の動向を見極めながら、ゲームを禁止するかどうか対応を決めるものと見られます。
ポケモンGOをめぐっては、中東や東南アジアのイスラム教国でも、信仰に反するとして、宗教的な権威がアプリを利用しないよう呼びかけるなど、否定的な反応が相次いでいます。