相次ぐ悪材料に突破口を見いだせない韓国EVバッテリー企業

「過当競争+原材料高+規制」 韓国EVバッテリー企業を襲う三重苦 

■垂直系列化目指す海外勢

 世界の自動車メーカーがバッテリー生産にまで参入していることも悪材料だ。バッテリーはEVの生産原価の30%以上を占める上、サイズが大きいために自動車の外観デザインに決定的な影響を与える部品だ。このため、メーカー各社はバッテリーを外部から調達するのではなく、独自生産することを目指している。

 テスラは米ネバダ州にバッテリー工場「ギガファクトリー」を設置し、バッテリー生産に乗り出す。戦略提携先の日本のパナソニックと共同で工場を建設中だ。日産とトヨタも子会社のオートモーティブエナジーサプライ(AESC)とプライムアースEVエナジー(PEVE)からバッテリーを独自調達している。中国のEVメーカー、比亜迪汽車(BYD)も自社でバッテリーを生産している。ドイツのフォルクスワーゲンは当面外部からバッテリーを調達するが、長期的には約100億ドル以上を投資し、中国にバッテリー工場を設置する計画だ。

 LG経済研究院のキム・ギョンヨン研究委員は「米テスラと中国のバッテリーメーカーが技術力を蓄え、韓国メーカーにはかなりの脅威になる。後発企業との技術格差を大きく広げるなど韓国企業の効果的な対応が求められる」と指摘した。

カン・ドンチョル記者
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