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北朝鮮ミサイル発射 非難の報道声明

日本の防空識別圏と排他的経済水域

 【ニューヨーク國枝すみれ】国連安全保障理事会は26日夜(日本時間27日午前)、北朝鮮による潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)などの発射を強く非難する報道声明を出した。安保理ではこの2カ月間、中国などの反対で、拘束力のない報道声明すら取りまとめることができない状態が続いていた。中国が初めて議長国を務め9月に開催される主要20カ国・地域(G20)首脳会議の成功に向け、態度を軟化させたとみられる。

 G20首脳会議は9月4〜5日に浙江省杭州で開かれる。中国としては、挑発行為をエスカレートさせる北朝鮮を安保理で非難し、国際社会と共同歩調をとる姿勢を見せることが、会議で自国のメンツと利益を守ることにつながると判断したようだ。

 報道声明は7月9日から8月24日までに北朝鮮が発射した中距離弾道ミサイルやSLBMの4回の発射について「安保理決議に違反している」と強く非難。「状況を注意深く監視し続け、更なる強力な措置を取る」と警告した。また、朝鮮半島と北東アジアの平和と安定を維持する重要性を強調し、安保理は「対話を通じた平和的な解決に努力する」としている。

 7〜8月に発射される度に、日本や米国は安保理で北朝鮮を非難する報道声明を出そうと調整を進めた。しかし「朝鮮半島の緊張を高める」と反対する中国とロシアのため頓挫。6月22日に400キロ飛行した中距離弾道ミサイル「ムスダン」発射を受けた同23日の報道声明を最後に、声明を出せない状態が続いていた。

 北朝鮮は今月24日早朝、北東部咸鏡南道新浦(ハムギョンナムドシンポ)付近の日本海からSLBM1発を発射。防衛省によると、ミサイルは東北東方向に約500キロ飛行し、日本の防空識別圏内の海上に落下した。

 これを受けて安保理は、米国、日本、韓国の要請に基づき緊急会合を開き、その後も文案調整を続けていた。

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