蓮舫氏、過半数の勢い 初回投票で決着か
毎日新聞は7日、民進党代表選(15日投開票)について、党所属国会議員、国政選挙公認候補予定者の動向を調査した。また党員・サポーター票と地方議員票の状況を都道府県連幹部らに取材し情勢を探った。蓮舫代表代行(48)がいずれでも優勢に立ち、前原誠司元外相(54)が追う。玉木雄一郎国対副委員長(47)は厳しい。蓮舫氏は総ポイント849のうち過半数を得る勢いで、上位2人による決選投票にならず、1回目の投票で決着する可能性が出てきた。
代表選では、国会議員は1人2ポイントで147人に計294ポイント、公認予定者には1人1ポイント、118ポイントが割り当てられる。地方議員(約1600人)は計206ポイント、党員・サポーター(約23万5000人)は計231ポイントを比例配分する。
国会議員では蓮舫氏と答えたのが64人で、国会議員票の4割強を固めた。特に参院では25人と半数の議員から支持を受け、他の2候補を圧倒。リベラル系の赤松広隆元農相、旧民社党系の両グループから支援を受けたため、参院比例代表の連合組織内候補を固めた。また党内に影響力のある衆院当選7回以上のベテラン18人のうち、岡田克也代表ら10人が支援に回った。
一方、前原氏は35人を固めた。前原グループが12人と最多で、大畠章宏元経済産業相グループは8人が支持する。前原グループの基盤がない参院は6人にとどまり、蓮舫氏に大きく差を付けられた。玉木氏は22人を固めたが、推薦人の他は広がりに欠ける。
また公認予定者で支持を明確にしたのは、蓮舫氏40人、前原氏28人、玉木氏3人。このほか態度が判明していない議員が11人、公認予定者は23人いる。
一方、地方票では、党員・サポーター、地方議員票とも蓮舫氏が6割程度取る見通しだ。大半の都道府県で蓮舫氏が優勢で、岡田氏の地元・三重や蓮舫陣営幹部のいる山形などは、党員票を総取りする可能性がある。愛媛県連幹部は「蓮舫氏に応援に来てほしい人は多い」と語り、北海道連幹部は「一般党員は蓮舫氏の人気が高い」と話した。また「発信力が抜きんでている」(広島県連幹部)など、低迷する党のイメージ刷新を期待する声が多い。【野口武則、朝日弘行】