『白熱光』も面白かったけれど『ゼンデギ』も面白い。いよいよ物語が佳境に入ったあたりを読み進める。
はま寿司のジャンクな創作寿司たちを、SF小説を読みながら堪能する。
この「サーモナボカド」は、シャリ+サーモン+アボカド+玉ねぎ+マヨネーズで構成され、サーモンの上に香ばしいアボカドが乗っているのが特徴のジャンク寿司の一種だ。
ところが、食べようとすると2つひと組のサーモンアボカドの片方にアボカドが乗っていないことに気がついた。
はま寿司はネタがシャリから崩落することは日常茶飯事だが、ネタの重要構成要素が1欠片足りないのは初めての経験だった。
片方にアボカドが乗っていないのである。玉ねぎでごまかしているけれど、どう見ても乗っていない。
これが高級な寿司屋だったら文句も言いたくなる。そもそも高級寿司店には「サーモンアボカド」なんて出ないかもしれないが。
ここははま寿司。酢飯に刺身の五濁悪世。だから仕方がないのかもしれない、と一瞬思った。が、プライドが私にもある。
「サーモンアボカド」なのに、アボカドが乗っていないのはやはりおかしい。
どうしたかというと、もう一品すぐさま「サーモンアボカド」を頼んだ。
ちょっと下品なやり方かもしれないが、すぐにもう一品「サーモンアボカド」を注文した。
驚くべきことが起こった。次に来た「サーモンアボカド」には、アボカドが3キレ乗っていたのだ。
はま寿司のことだから根本的にアボカドのキレ数にブレがあるのかもしれない。
だがここは信じたい。はま寿司の寿司を作る人間に、私の気持ちが通じたのだということを。
私の「ファックオフ。アボカド個数がサーモンとあってねえぞ、アボカドがサーモンに乗ってねえぞ!!」
という気持ちで頼んた追加の注文の意図を「すんませんさっきの足りなかったですよね今ので合わせて4個です!!!」
で応えたのだ。そう信じたい。
私は確かのあの時、「サーモンアボカド」の注文という言語でタッチパネルの向こうの人間と対話できていた。
そう信じることができた。すがすがしい気分で退店した。
一箇所だけ「サーモナボカド」になってるところが、転向してきたばかりの頃に「マクドナルド」を「マックダーナルヅゥ」と発音してイジメられた経験がトラウマになってワザと片言...