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Category : 未分類
産経が再びメタンハイドレート詐欺に肩入れしている。「海底資源 「燃える氷」の真相」がそれだ。まずは頭が悪い新聞としか言いようはない。
全三回だが、それぞれともどうしようもないものだ。
・「海底資源 『燃える氷』の真相(上)」は「メタハイを狙いで中国が世界征服をする。」
・「海底資源 『燃える氷』の真相(中)」は「韓国が竹島のメタハイを狙っている。」
・「海底資源 『燃える氷』の真相(下)」は青山繁晴ヨイショ。
といった噴飯ものである。
■ 商業採掘の見込はない
まず、メタンハイドレートに商業採掘の見込みが立たないことに気づいていない。現時点では継続的な試掘も難しく、成功しても商業ベースに乗る見込みはない。さらに言えば小規模商業採掘が可能となっても、海底パイプラインや液化施設等の輸送コストで実用化の見込みはない。
この状況で「メタンハイドレート採掘が実用化されたらどうなるか」で騒いでも意味はない。日本の有利不利を挙げて大仰に不安を煽り、あるいは楽観的な未来図をかいているが、結局は現実味のかけらもないものだ。
ある意味、核融合が実現したら、木星開発が成功したらで一喜一憂するに似ている。核融合が実現したら中国が海から(無限に存在する)重水素を奪うとか、木星が韓国に支配される、日本はトロヤ群から重水素輸出でウハウハといった程度の話にすぎない。
それを真に受けて紙面にしている。これはまず産経の頭の悪さを示すものである。
■ 領土問題にはからなまい
さらに、メタンハイドレートが偏在していないことにも気づいていない。
メタハイは希少資源ではなく、大量に存在することが売り物となっている。今後数百年分存在する。メタハイ論者はそういう。
それなら、仮に商業化できてもその分割でもめることはない。それぞれが自国沿岸で掘れば足りるからだ。空気や海水の利用で揉めることがないように、メタハイの利用でも揉めることはない。
つまり、日中韓が実用化しても領土係争地付近で揉めることはない。それぞれ自国近辺で領土問題のないところで採掘する。外交問題や安定供給を考えればそうする。
この点で、中韓にアテツケるメタハイ論議は全く非現実的なのである。それを本気になって言い出すあたりも、やはり産経クオリティということだ。
■ 輸出の見込もない
その上で言えば、日本が輸出国になれるも詐欺的言辞である。(下)では、技術開発の暁には青山繁晴さんが日本がエネルギー輸出国になれるとデタラメを吹聴している。
がそれだ。
だが、技術開発で採掘可能となれば世界どこでも採掘できるということだ。既に述べたように、その場合、海洋状況が厳しい日本近海で掘る必要はない。
そして、そうなれば日本からの輸出もありえない。日本の場合、輸送は海上輸送となるが、そのためにはコストをかけて液化してLNGとし、沸騰によるボイルオフのロスをしながら高価格な専用船で運ばなければならない。近所で掘って需要地にパイプラインで運ぶやり方に勝ち目はない。
そもそもその時には天然ガスの価格は暴落する。今でも天然ガスはだぶついている。そこにメタハイが参入すれば、ガス価格はさらに落ちる。ここでも陸上ガスト比較して高価格が避けられないメタンハイドレートの出番はない。採掘できても採掘しない状態となる。
これらの点を無視して、記事は「日本が輸出国になれる」といったデタラメに騙されてメタンハイドレート詐欺の片棒を担いでいる。これも産経記事がどうしようもないものである。
全三回だが、それぞれともどうしようもないものだ。
・「海底資源 『燃える氷』の真相(上)」は「メタハイを狙いで中国が世界征服をする。」
・「海底資源 『燃える氷』の真相(中)」は「韓国が竹島のメタハイを狙っている。」
・「海底資源 『燃える氷』の真相(下)」は青山繁晴ヨイショ。
といった噴飯ものである。
■ 商業採掘の見込はない
まず、メタンハイドレートに商業採掘の見込みが立たないことに気づいていない。現時点では継続的な試掘も難しく、成功しても商業ベースに乗る見込みはない。さらに言えば小規模商業採掘が可能となっても、海底パイプラインや液化施設等の輸送コストで実用化の見込みはない。
この状況で「メタンハイドレート採掘が実用化されたらどうなるか」で騒いでも意味はない。日本の有利不利を挙げて大仰に不安を煽り、あるいは楽観的な未来図をかいているが、結局は現実味のかけらもないものだ。
ある意味、核融合が実現したら、木星開発が成功したらで一喜一憂するに似ている。核融合が実現したら中国が海から(無限に存在する)重水素を奪うとか、木星が韓国に支配される、日本はトロヤ群から重水素輸出でウハウハといった程度の話にすぎない。
それを真に受けて紙面にしている。これはまず産経の頭の悪さを示すものである。
■ 領土問題にはからなまい
さらに、メタンハイドレートが偏在していないことにも気づいていない。
メタハイは希少資源ではなく、大量に存在することが売り物となっている。今後数百年分存在する。メタハイ論者はそういう。
それなら、仮に商業化できてもその分割でもめることはない。それぞれが自国沿岸で掘れば足りるからだ。空気や海水の利用で揉めることがないように、メタハイの利用でも揉めることはない。
つまり、日中韓が実用化しても領土係争地付近で揉めることはない。それぞれ自国近辺で領土問題のないところで採掘する。外交問題や安定供給を考えればそうする。
この点で、中韓にアテツケるメタハイ論議は全く非現実的なのである。それを本気になって言い出すあたりも、やはり産経クオリティということだ。
■ 輸出の見込もない
その上で言えば、日本が輸出国になれるも詐欺的言辞である。(下)では、技術開発の暁には青山繁晴さんが日本がエネルギー輸出国になれるとデタラメを吹聴している。
青山繁晴氏(64)はメタンハイドレート(メタハイ)開発の推進派として、講演活動などを行ってきた。選挙中の街頭演説では安倍晋三首相と交わしたという話を披露した。
安倍首相「(メタハイを開発すれば海外から)天然ガスを買わなくていいってこと?」
青山氏「そう、買わなくていい。日本が逆に輸出国になります」
「『日の丸海洋資源』のメタンハイドレート開発へ正念場 『資源貧国』の未来は…」『産経ニュース』(産経新聞,2016.9.3)http://www.sankei.com/premium/news/160903/prm1609030031-n1.html
がそれだ。
だが、技術開発で採掘可能となれば世界どこでも採掘できるということだ。既に述べたように、その場合、海洋状況が厳しい日本近海で掘る必要はない。
そして、そうなれば日本からの輸出もありえない。日本の場合、輸送は海上輸送となるが、そのためにはコストをかけて液化してLNGとし、沸騰によるボイルオフのロスをしながら高価格な専用船で運ばなければならない。近所で掘って需要地にパイプラインで運ぶやり方に勝ち目はない。
そもそもその時には天然ガスの価格は暴落する。今でも天然ガスはだぶついている。そこにメタハイが参入すれば、ガス価格はさらに落ちる。ここでも陸上ガスト比較して高価格が避けられないメタンハイドレートの出番はない。採掘できても採掘しない状態となる。
これらの点を無視して、記事は「日本が輸出国になれる」といったデタラメに騙されてメタンハイドレート詐欺の片棒を担いでいる。これも産経記事がどうしようもないものである。
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Comment
20:09
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20:42
名無しの旅人
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こういう記事で煽る雑誌や学者もかなり罪重いですな。