以下は、日本小児医師会が警告する「メディアが子供に与える影響」からの抜粋です:
(1)テレビ、ビデオ視聴を含むメディア接触の低年齢化、長時間化
運動不足、睡眠不足そしてコミュニケーション能力の低下などを生じさせ、その結果、
心身の発達の遅れや歪みが生じる可能性が高くなります。
(2)メディアで流される情報は成長期の子どもに直接的な影響をもたらします。
幼児期からの暴力映像への長時間接触が、後年の暴力的行動や事件に関係していることは、すでに明らかにされている事実です。
また補足ですが、テレビ(ビデオを含む)は、一方通行に情報が入ってくるため、子供の考える力や想像力を奪ってしまいます。何も考えなくても、テレビをつければ、何かおもしろそうな番組があって、それを長時間ダラダラと見てしまう・・・それは、子供の意思に関係なく、次から次へと流れてくるので、大人が止めないといつまでも見続けることになります。学童期までは、家族とのコミュニケーションや、絵本や本を読んで想像力を働かせたり、お友達と遊ぶことで、人との関わりを学ぶ大切な時期です。目的を持って番組を見るのは構わないと思います。例えば、今週はこの番組と、この番組が面白そうだから、見ようね、といった親子の会話があって、意思を持って見ることは問題ないでしょう。要するに、子供の相手をする暇がないから、テレビを見せておけば大人しくしているから、といった理由で、だらだら見ることをやめることが大切です。
インターネットも電話もテレビも何もない場所に旅行に行ってみたら、子供は想像力を働かせて、身の回りで見つけた小石や葉っぱ、虫に興味を持ったり、絵を描いてみたり、工作体験をしてみたり、自然の中で体を動かしたり、いろんなことを楽しめる能力を持っています。この大切な時期をメディア漬けで終わらせてしまうのは、非常に残念なことです。
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