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信州大学長に喝采も 「スマホやめるか大学やめるか」の“真意”

 高校生のスマホ利用時間は、男子が4時間、女子が7時間。学長が嘆くのも当然だが、“リンゴの創始者”故スティーブ・ジョブズ元アップルCEOもデジタル機器の危険性を予見。亡くなる1年前(10年)、米紙のインタビューで「子供たちのハイテク機器の利用を制限しています」と語っていた。当時はiPadの発売直後だったが、息子(当時19)はそれを手に取ったことがなく、iPodも使わせていなかったという。

 スマホはじめデジタル機器はダメなのか。神経内科が専門の医師で、作家の米山公啓氏が言う。

「デジタル機器は、使い方次第で良くも悪くもなります。検索した情報をもとに自分なりに研究したり、文章を書いたりして創造的な作業ができる人はいい。デジタル機器を道具として使えているから大丈夫です。しかし、ゲームやSNSにハマる人は危ない。人間の脳は同じことを繰り返すと、飽きるような仕組みがあるのですが、飽きずに続けられる人は依存症になりやすいのです。高校生の利用時間の拡大から、ネット依存傾向の人はかなりいるはず。信大の学長は、そんな現実に警鐘を鳴らしたかったのでしょう」

 依存症の人は、ネットと現実の見境がつかなくなり、海外では殺人事件が起きている。ネット依存者は500万人と推計されるだけに、子供にはスマホの利用時間を制限させた方がよさそうだ。

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