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米研究で高齢者に効果 シニアが始める「テレビゲーム脳活性法」

 テレビゲームで高齢者の脳が活性化する――。こんな研究成果が発表されて注目を浴びている。

 研究を行ったのは米カリフォルニア大のアダム・ガザレイ博士のチームだ。60~85歳の46人に、4週間にわたって計12時間、「ニューローサー」というカーレースのゲームをやらせたところ、集中力と対応力、認知力のいずれも改善。ゲームをしなかった20代よりも能力が高くなったという。

 テレビゲームについては以前から、高齢者の能力回復に有効という報告があったが、そのことをあらためて証明したことになる。

 医学博士の米山公啓氏が言う。
「運転をしているときは自分がどこにいて周囲にどんなクルマや歩行者がいるかを観察します。これを空間的認識能力といいます。ゲームは動きが速く、いろんな障害が設けられているので右脳が刺激を受け、この能力が改善するのだと思われます。今回の研究では複数の作業を同時に行うマルチタスク能力が高まったことが報告されています。通常は加齢で2割ほど縮んでしまう脳の前頭前野が、ゲームの刺激で大きさと能力を取り戻したからでしょう」

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