7月の経常収支 25か月連続黒字に

7月の経常収支 25か月連続黒字に
貿易や海外からの配当などで日本がどれだけ稼いだかを示す、ことし7月の経常収支は、原油価格の下落によってエネルギー関連の輸入額が減少し、貿易収支が黒字となったことなどから、1兆9382億円の黒字と25か月連続の黒字となりました。
財務省が発表したことし7月の経常収支は1兆9382億円の黒字で、7月としては比較が可能な昭和60年以降過去最高となりました。経常収支の黒字は25か月連続となります。

内訳を見ますと、まず、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は6139億円の黒字になりました。これは外国為替市場で円高が進んだことに加え、原油価格が下落したことで、原油やLNG=液化天然ガスなどの輸入額が大幅に減少したことが主な要因です。

また、外国人旅行者が日本で消費した金額から、日本に住んでいる人が海外で消費した金額を差し引いた旅行収支は、外国人旅行者の増加を背景に1474億円の黒字になり、比較が可能な平成8年以降、7月としては過去最大の黒字となりました。さらに、海外との利子や配当のやり取りを示す第一次所得収支は、企業が海外の子会社から受け取った配当が多く、1兆6938億円の黒字となりました。