香港立法会選挙の投票 批判勢力が3分の1守れるか

香港では4日、議会にあたる立法会の選挙の投票が行われ、民主化の拡大を求める民主派に加え、中国からの独立といった急進的な主張をする勢力からも候補者が出る中、中国に批判的な勢力が議会で重要な議案を否決できる3分の1の議席を確保できるかが焦点です。
任期4年の香港の立法会は、定数70に対し、289人が立候補し、4日投票が行われます。
香港の立法会は、70議席のうち30議席が、中国との結びつきが比較的強い各種の業界団体に割りふられているため、中国政府寄りの立場をとる「親中派」勢力が今回も過半数を超える議席を獲得すると見られています。
一方、今回の選挙では、「民主派」に加え、みずからの本土は香港だとして中国からの独立といった急進的な主張をする「本土派」と呼ばれる勢力からも候補者が出ていて、こうした中国に批判的な勢力が3分の1の議席を獲得するかが焦点です。
現在「民主派」は、3分の1以上の議席を確保し選挙制度の変更など重要な議案を否決できる「否決権」を持っています。しかし、今回、「民主派」と「本土派」が競合し票を奪い合う構図になっているため、「親中派」が議席を増やし中国に批判的な勢力が3分の1の議席を割り込んだ場合、影響力を強める中国との一体化が一層進むとの見方も出ています。また、中国政府が神経をとがらせている「本土派」が初めて議席を獲得するかも注目されます。
投票結果は、5日発表される見通しです。