ドイツで州議会選挙 難民受け入れ反対の政党票に注目

ドイツで、難民による凶悪事件が相次いで以降初めてとなる州議会選挙の投票が、4日、東部の州で行われ、難民の受け入れ反対を掲げる政党がどこまで票を伸ばすのか注目されます。
州議会議員選挙が行われるのは、メルケル首相の故郷、ドイツ東部のメクレンブルク・フォアポンメルン州で、中東などからの難民の受け入れや治安対策が争点です。
選挙期間中、メルケル首相も地元を訪れ、治安対策として警察官を増員するほか、難民の多くが経由するトルコなどと情報交換を進めると訴え、政府の対策に理解を求めました。
一方、難民の受け入れに反対する新興政党「ドイツのための選択肢」は政府の難民対策を批判し、事前の世論調査では20%を超える支持を得て、メルケル首相が党首を務める政党「キリスト教民主同盟」ときっ抗しています。
ドイツに到着する難民や移民の数は、ギリシャにたどり着いた難民などをトルコに送り返す措置が始まったことなどから、ことし3月以降大きく減っていますが、7月には難民などによる凶悪事件が相次ぎ、国民の間に治安に対する懸念が広がっています。
今回の州議会選挙は、凶悪事件が相次いだあと初めての州レベルの選挙で、治安に対する懸念を背景に難民の受け入れ反対を掲げる政党がどこまで票を伸ばすのか注目されます。