介護や看護の現場で働く外国人の日本語スピーチ大会

介護や看護の現場で働く外国人の日本語スピーチ大会
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介護や看護の現場で働いている外国人が仕事で感じたことを日本語で発表するコンテストが都内で開かれ、慣れない日本語を使って介護の現場で働く苦労や施設の利用者との交流のエピソードなどが披露されました。
このコンテストは、EPA=経済連携協定に基づいて介護福祉士や看護師の資格を取得するために来日した外国人に日本語の研修を行っている団体が毎年開いているもので、書類審査を通過した10人が都内の会場に集まりました。
このうち、インドネシア人のファウジアトゥンニサさん(23)は、去年日本に来たばかりのころは日本語で会話ができず、施設の利用者から「もう来るな」などとののしられたものの、それがきっかけで自分に何ができるのか考えることにつながり、「自分自身を省みる大切なことを教えてくれた」と話しました。
また、徳島県で働くフィリピン人のサリグンバ・メリーアン・バンザリさん(29)は、当初は方言が分からず苦労したものの、利用者に励まされて今ではやりがいを感じていると方言を交えてユーモラスに話しました。
EPAでは、インドネシア、フィリピン、ベトナムの3か国から介護福祉士や看護師を目指してこれまでに3800人以上が来日していますが、実務と日本語を同時に学ばなければならないことから試験に合格して実際に働いているのは450人ほどにとどまっていて、介護や看護の現場の人手不足を解消するには至っていません。