ロマンの木曜日
2016年9月8日
かっこいい剣をつくりました
アニメや漫画に出てくる剣は、ダイナミックだ。ただの絵なのにその重みというか力強さが伝わってくる。
それに対して現実の剣はそんなに強そうに見えない。たいてい手にするのがおもちゃだからというのもあるが、それにしてもである。 ああ、はじめからパースがついていればかっこいいのに……。 おれの持ってる剣はしょぼい問題剣というのはかっこいい。
人それぞれかっこいい剣のイメージがあると思うのだが、ぼくは『元気爆発ガンバルガー』とか『勇者特急マイトガイン』とかのロボットアニメがやっていた90年代に子供時代を過ごしたので、巨大ロボットが持っている重たそうな剣が一番かっこよく感じる。 どのロボットもみんな剣を携えていて、必殺技ももちろん剣だったのだ。 そういう経緯で刷り込まれてしまった巨大な剣への憧れがかなりある。当然剣のおもちゃを買ったりした。 しかしどういうわけか、ロボットが持っている剣はかっこいいのに自分が持っている剣はしょぼいのである。 こういう剣のおもちゃがよく売られているのは、みんな剣にあこがれているから
振っている分には楽しいけど、見た目はしょぼい
しょぼい。しょぼすぎて「無課金」という感じがしてしまう。巨大ロボットの剣と一体何が違うのだろうか。どうしたらグレートガンバルガーの剣みたくなるのか。
かっこいい剣と言えば、これが理想
そう、このロボットが持つ剣の妙なパース。これがかっこいいのであった。
この構図はよく「勇者シリーズ」というロボットアニメシリーズで見られたので「勇者パース」と言われているものだ。ロボットが持っている剣が画面に向けて突き出され、大きく見えるようパースが誇張されている。 これだよこれ。はじめから「勇者パース」がついている剣があればいいのに……。 つくりましたないものは作るしかない。実用性はともかく(当然)見た目だけがかっこいい剣を作った。
かっこいい!
うまく撮るとこのくらいになる
明らかにかっこよくなった。発泡スチロール製なのにまるで雄々しい威圧感がある。(ロボットアニメを見たことがない人には、目的がよくわからないトリックアートに見えてるのではないかだけが心配だ。)
縦に持つとこうなる。 最もほころびを生む角度
逆さまのネクタイみたいな形をしている。
遠近法の逆をいくように剣先が広がっていて、これを広角レンズと組み合わせると上の写真のようなすごい効果を生み出す。 というかロボットの剣も、ふつうに持ったときはこうなってないとおかしいはずなのだが、それを感じさせないのがアニメのすごいところだ。 発泡スチロールに銀のテープを巻きつけただけ作られているので、片手で持てるくらい軽い
こんな変なものを作らずとも、広角レンズ使えばどれでもなるのでは?と思われるかもしれない。だが、元のおもちゃの剣と比較するとこうなる。
元気爆発だ!!!!
体調が悪いので早退します……
もはやふつうの剣が爪楊枝にしか見えない。
明らかに元の剣より大きくなってはいるのがちょっとズルではあるが、作った剣は実際戦ったら瞬時に根本からぽっきりいくので許してほしい。 背中側から見ると、遠近感が打ち消されて普通の剣に見える
振りかぶってもかっこいい。
どうですか
発泡スチロール製であることに加え、思いっきり振るとすぐ壊れる構造なのにも関わらず、写真でみると世界が救えそうな気がしてくる。強さとは遠近感なのかもしれない。
では、パースをつけたらなんでも強くかっこよく見えてくるのだろうか。やってみよう。 次のページでは「遠近感がすごい太巻き」が登場!
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