ベトナム首相がインド首相と会談 防衛協力強化へ

ベトナム首相がインド首相と会談 防衛協力強化へ
南シナ海の島々の領有権をめぐり、中国と対立するベトナムのフック首相がインドのモディ首相と会談し、インド側から防衛分野の協力として最大5億ドルの融資を受けることなどで合意し、中国側をけん制するねらいもあるものと見られます。
ベトナムのグエン・スアン・フック首相は3日、首都ハノイを訪れているインドのモディ首相と会談しました。会談で両首脳は、さまざまな分野での協力を強化していくことを確認し、中でも、防衛の分野でベトナムがインドの支援を受けながら巡視船を整備することや、インドから最大で5億ドル(およそ518億円)の融資を受けることなどで合意しました。
会談のあとフック首相は、南シナ海の問題についても協議したことを明らかにし、「南シナ海を含めたアジア太平洋地域では、航行の自由が確保されなければならず、争いは平和的に法的な手続きを尊重して解決されるべきだ」と述べました。
これに対してモディ首相も、中国の海洋進出を念頭に、「われわれはこの地域に生じている挑戦に協力して対応していくために、防衛、安全保障分野で協力を強化していく」と強調しました。
南シナ海の島々の領有権をめぐって中国と対立するベトナムとしては、日本やアメリカだけでなく、中国の海洋進出を警戒するインドとの防衛協力も強化することで、中国をけん制するねらいがあるものと見られます。