軍で仲間外れにされうつ病、国家功労者への認定認めず=韓国最高裁

 兵役中に部隊内で仲間外れにされ、うつ病を発症したJさん(36)が、国家功労者への認定を求め、国家報勲処(国家功労者を礼遇し、軍人・退役軍人の支援事業を行う省庁)の慶南(慶尚南道)東部報勲支庁を相手取って起こした訴訟で、大法院(日本の最高裁判所に相当)第2部(金昌錫〈キム・チャンソク〉裁判長)は6日、Jさんの訴えを認めた二審判決を破棄し、審理を釜山高裁昌原支部に差し戻した。

 2000年1月、陸軍部隊に入隊したJさんは、食事や動作がのろいという理由で先輩兵士らからいじめられたり、仲間外れにされたりした。Jさんは不安感や憂うつ感を訴え、国軍病院に入院して、精神科の治療を受けた。入隊当時57キロだった体重は42キロまで減った。結局、Jさんは精神的に軍での服務が不可能との診断を受け、02年1月に除隊した。そして12年、慶南東部報勲支庁に国家功労者への登録申請を提出したが、同支庁はこれを拒否した。

 一・二審はJさんの訴えを認めた。だが大法院は「公務の遂行に当たらない、軍での服務中に受けた日常的なストレスや、Jさんの精神的な弱さが原因となって発病しているだけに、国家功労者に当たるとは見なせない」との判断を示した。

シン・スジ記者
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