台風10号の豪雨で甚大な被害が出た岩手県岩泉町で、鼠入(そいり)地区などの4集落で孤立状態が長期化する恐れがあることが6日、県のまとめで分かった。集落に通じる道路の損傷が激しいためで、県は復旧に数カ月はかかるとみている。
岩手県内では依然、岩泉町と宮古市の計7人の安否が分からず、警察や消防などが捜索を続けている。
4カ所の集落があるのはいずれも岩泉町の南部。県によると、川沿いの町道や林道が流失した上、主要道路から奥まった場所にあり、速やかな復旧は難しい。電気や水道も回復していない。
集落に住む74世帯の147人は多くが町の中心部などに避難しているとみられるが、数人は避難指示が解除された5日に自衛隊のヘリコプターで戻った。
県によると6日現在、孤立が続いているのは13集落。このうち一部は、週内にも道路の復旧が進んで孤立が解消される見込みだという。〔共同〕