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【東日本豪雨】
栃木市の水田で発見された水没車両の遺体、身元判明 市内の68歳男性
栃木県栃木市藤岡町甲で13日朝、冠水した水田に水没している軽乗用車から遺体で発見された男性について、栃木県警栃木署は、同市藤岡町、職業不詳、小倉治さん(68)と確認した。同署は、大雨が降った10日ごろ、水死したとの見方を強めている。東日本豪雨での栃木県内の犠牲者は3人となった。
13日午前6時半ごろ、付近を見回っていた同市職員が水没車両を発見、119番通報した。市消防本部の救急隊員らがボートで近づき、車内でうつぶせの状態で倒れている男性を発見、現場で死亡が確認された。
同市は、今回の大雨で行方不明となった市民はいないとしていたが、同署によると、小倉さんは長期間、家族と連絡を取っていなかったという。
現場周辺は渡良瀬遊水地に近い低地で、東西約800メートル、南北約2000メートルにわたって冠水。住宅はなく、この地域に入る道路は今回の大雨で全て通行止めとなっていた。署員が12日に付近を見回った際には水位が高く、車両は発見されなかった。
近くに住む農業の男性(52)は「大きな台風で田んぼが水に浸かってしまうことはあるが、ここまでひどいのは初めて。排水機場での排水が間に合わず、水があふれる一方だった」と話した。
栃木県内では、今回の大雨で、土砂崩れに巻き込まれた鹿沼市の女性(63)が死亡。日光市の男性(25)が10日、増水した小川の排水管にはまり、救助されたが、11日に死亡した。