紛争などで家追われた子ども 世界で2800万人に

紛争などで家追われた子ども 世界で2800万人に
ユニセフ=国連児童基金は、紛争などで家を追われた子どもが去年、世界で2800万人に達したとする報告書を発表し、シリアをはじめ各地で続く紛争などの解決のため国際社会は行動を起こすべきだと訴えました。
ユニセフは7日、難民や移民の子どもたちの現状についてまとめた報告書を発表しました。それによりますと、去年、各地の紛争や暴力で家を追われ、難民や国内避難民としての暮らしを余儀なくされた子どもたちは、世界で2800万人に達したということです。
難民の子どもを最も多く生み出したのは泥沼の内戦が続くシリアで、次いで、アフガニスタン、ソマリア、南スーダンなどとなっています。
また、貧困などから抜け出すため移民として外国に渡った子どもたちも含めると、住む家を離れた子どもは合わせて5000万人近くに上ったとしています。
去年は、親などと離れて国境を越え、子どもだけで保護を申請したケースがおととしの3倍のおよそ10万人に上ったということで、ユニセフでは、こうした子どもたちは、人身売買や虐待などの危険にさらされていると警告しています。ユニセフは、シリアをはじめ各地で続く紛争など難民や移民を生み出す根本原因の解決のため国際社会は行動を起こすべきだと訴えました。