大雨で北海道の農産物や工場に被害 食品業界に影響

大雨で北海道の農産物や工場に被害 食品業界に影響
台風10号に伴う記録的な大雨から6日で1週間になりますが、食品会社の間では北海道での農産物の収穫の遅れや工場の操業停止で、お菓子や缶詰の生産に影響が出ています。
このうち、大手菓子メーカーのカルビーは、台風10号などの影響で、例年この時期に収穫を迎える北海道産のじゃがいもの収穫が遅れ、必要な量を十分に確保できていないことから、今月予定していた4種類の新商品の発売を1か月程度、延期することにしました。

また、わさび味のポテトチップスで知られる山芳製菓も、北海道の契約農家からのじゃがいもの供給が減るおそれがあるとして、ポテトチップスの生産をこれまでより3割減らす対応を取っています。

さらに、湖池屋を傘下に持つフレンテは、北海道南富良野町にある委託先の工場が台風10号の大雨で浸水し、現在、操業を停止しています。
この会社は、埼玉県などにある3か所の自社工場で代替生産を行っているものの、一部の商品で出荷量を減らすことを余儀なくされています。

明治は、トウモロコシの缶詰や冷凍食品などを生産している子会社の北海道芽室町の工場が浸水し、今も操業を停止した状態です。
この工場は、食品メーカーのキユーピーからもアヲハタのブランドでトウモロコシの缶詰の生産を委託されていて、例年8月下旬から9月にかけて生産していますが、操業再開のメドは立っていないということです。
会社側は当面の在庫はあるとしていますが、操業停止が長期化したりトウモロコシに大きな被害が出たりした場合、今後の出荷に影響が出る可能性があるとしています。

このほか、レトルト食品などを販売する食品会社の中には北海道産のじゃがいもやトウモロコシなどを原料にしている会社もあり、農産物の被害が今後の生産にどのような影響を与えるのか確認を進めています。