関西空港でのはしか 新たに2人感染 計39人に

関西空港で働く従業員などで、はしかの感染が広がっている問題で、大阪府は新たに利用客など2人の感染を確認したと発表しました。これで、関西空港に関係する感染拡大で、はしかと診断されたのは39人になりました。
関西空港では先月以降、従業員などに、はしかの患者が相次ぎ、大阪府は7日、新たに空港で働く30代の女性と空港を利用した20代の男性の2人の感染を確認したと発表しました。大阪府によりますと、男性は海外への出入国のため、先月19日と26日に空港を利用したということです。
これで関西空港に関係する一連の感染拡大で、はしかと診断されたのは従業員33人と、患者の搬送や診療に当たった医療関係者2人、それに一般の利用客4人の合わせて39人となりました。
このほか、空港の対岸にある大阪・泉佐野市の商業施設を利用した男性1人も感染が確認されています。
大阪府によりますと、今も10人近くが症状を訴えて詳しい検査を行っているということです。大阪府は、最初の患者が確認された先月17日以降に関西空港を利用した人や、患者が訪れた商業施設や周辺に行った人で発熱などの症状が出た場合は、医療機関に相談するよう呼びかけています。

大阪府知事 初動対応の甘さ認める

この問題について大阪府の松井知事は、7日の記者会見で、「ここまで感染するとは考えておらず、対応は不十分で甘い部分があった。不特定多数の人が出入りする場所で発生した場合、パニックにならないよう情報発信し、感染が拡大しないよう努めたい」と述べ、初動体制や情報発信の在り方を見直す考えを示しました。
そのうえで、「特定の年齢層は、はしかの予防接種を受けていない可能性が高い。1回しか受けていない人は、2回受けてもらうことも含めて啓発に努めたい」と述べ、予防接種を受けるよう呼びかける考えを示しました。