台風13号と前線影響 広範囲で非常に激しい雨のおそれ

台風13号と前線影響 広範囲で非常に激しい雨のおそれ
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台風13号は、鹿児島県の種子島の東の海上を東寄りに進んでいます。台風と前線の影響で、沖縄から北日本にかけての広い範囲で局地的に非常に激しい雨が降るおそれがあり、気象庁は、土砂災害や低い土地の浸水、川の増水などに警戒するよう呼びかけています。
気象庁の観測によりますと、台風13号は午後3時には、鹿児島県の種子島の東、およそ160キロの海上を1時間に30キロの速さで東北東へ進んでいます。中心の気圧は1000ヘクトパスカル、最大風速は18メートル、最大瞬間風速は25メートルで、中心の南東側220キロ以内と北西側110キロ以内では風速15メートル以上の強い風が吹いています。

台風や本州付近にのびる前線の影響で、沖縄・奄美から北日本にかけての広い範囲で大気の状態が不安定になり、局地的に雨雲が発達しています。午後5時までの1時間には、熊本県が阿蘇市に設置した雨量計で59ミリの非常に激しい雨を観測したほか、国土交通省が大分県中津市山国町に設置した雨量計で34ミリの激しい雨を観測しました。

これまでの雨で沖縄県と北海道では土砂災害の危険性が非常に高くなり「土砂災害警戒情報」が発表されている地域があります。

台風は西日本の南の海上を東寄りに進み、8日の朝までには温帯低気圧に変わると予想されていますが、低気圧と前線の影響で雨が降り続くと予想され、近畿では8日の朝にかけて、東日本では8日の夜にかけて、局地的に雷を伴い、1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降るおそれがあります。

8日夕方までに降る雨の量はいずれも多いところで、近畿で250ミリ、関東甲信と東海、それに沖縄地方で150ミリ、北陸で120ミリ、四国と奄美地方で100ミリと予想されています。

低気圧はその後、北日本に近づく見込みで、東北と北海道では8日から9日にかけて1時間に30ミリ以上の激しい雨が降るおそれがあります。8日の夕方から9日の夕方にかけて降る雨の量は、東北と北海道の多いところで100ミリから150ミリと予想され、記録的な大雨で被害を受けた地域で再び雨が強まるおそれがあります。

また、海上を中心に風も強まり、8日にかけての最大風速は、東海と関東甲信、東北、それに北海道で20メートル、最大瞬間風速は30メートルに達すると予想されています。海は、沖縄・奄美から北日本にかけての沿岸で8日にかけて波の高さが4メートルから5メートルに達すると予想されています。

気象庁は、土砂災害や低い土地の浸水、川の増水に警戒するとともに、強風や高波、落雷、それに竜巻などの突風にも十分注意するよう呼びかけています。