財政審 予算案編成へ社会保障の歳出改革が焦点

財政審 予算案編成へ社会保障の歳出改革が焦点
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財務大臣の諮問機関、財政制度等審議会は来年度(平成29年度)予算案の編成に向けて7日から議論を始め、増加の一途をたどる社会保障の分野で、歳出改革の方向性をどれだけ示すことができるかが焦点となります。
財務大臣に予算の在り方などを提言する「財政制度等審議会」は、7日に会合を開き、来年度予算案の編成に向けた議論を始めました。
この中で麻生副総理兼財務大臣は、「着実に財政健全化を進めてきている。来年度予算編成過程で、さらなる歳出抑制が進むよう、各歳出分野における改革について活発な議論をお願いしたい」と述べ、歳出改革の必要性を訴えました。

政府は、国と地方で1000兆円を超える借金を抱え先進国で最悪の水準になっている財政を立て直すため、2020年度までに政策に必要な経費は新たな借金に頼らず税収などで賄えるよう、「基礎的財政収支」を黒字化することを目標に掲げています。
このため来年度予算案の編成に向けて、増加の一途をたどる社会保障の歳出抑制が課題となっていて、政府内では医療費の自己負担に上限を設けている「高額療養費制度」の見直しや、かかりつけ医以外を受診した場合に一定額を患者に負担させることなどが議論される見通しです。

審議会は、社会保障や公共事業などの分野ごとに議論を進め、予算編成に向けて提言をまとめることにしていますが、社会保障の分野で歳出改革の方向性をどれだけ示すことができるかが焦点となります。