ここから本文です

ドゥテルテ大統領の暴言に潜むフィリピンの怒り 根深い社会問題と鬱積する不満

BuzzFeed Japan 9月7日(水)5時0分配信

ASEAN首脳国会議を前に、フィリピンのドゥテルテ大統領が発した前代未聞の暴言は、オバマ大統領との首脳会談を中止にさせた。 一体どんな発言だったのか。振り返ってみよう。【BuzzFeed Japan / 鈴木貫太郎】

旧宗主国への怒り

問題の発言は、ASEAN首脳会議に出席するため、ラオスへ出発する際の記者会見で飛び出した。

オバマ大統領は首脳会談で、ドゥテルテ大統領が推し進める犯罪対策に対して「人権侵害の恐れがある」と忠告するとみられていた。当然、記者からもドゥテルテ政権の犯罪対策に関する質問が上がった。

これに対して、ドゥテルテ大統領は、まくし立てるような口調で、かつての宗主国アメリカ批判を繰り返した。

「誰も俺に口出しすべきでない。我が国は独立国だ。誰も俺に講釈を垂れる権利は持っていない」

(No body should interfere. This is independent country. No body has the right to lecture on me)

「我々は平等な立場であるはずだ。我が国は小国だ。経済的にも厳しい。しかし、侮辱は容認できない」

(We are supposed to be equal. My country might be small, hardly keep up on economic problems but i will not allow myself insulted)

「俺は主権国家の大統領だ。もう植民地ではないんだ。フィリピン国民以外は俺の主人じゃない」

(I am a president of a sovereign state and we have long ceased to be a colony, I do not have any master except the Filippino people)

ドゥテルテ大統領は、オバマ米大統領からの「人権侵害に対する忠告」を、旧宗主国からの「侮辱行為」と受け取ったようだ。

1/3ページ

最終更新:9月7日(水)16時37分

BuzzFeed Japan

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

最前線でアメリカの戦争を戦う女性たち
2011年、アメリカ軍では女性の戦闘参加は禁止されていましたが、この年、初の女性の特殊部隊がアフガニスタンの前線に派遣されました。地域住民と信頼関係を作り戦争を終結させるための試みでした。記者のゲイル・ゼマク・レモンが、軍務における長年のタプーを打ち破った特別な女性兵士の集団を描き出します。