8月26日に公開したアニメ映画「君の名は。」が9月5日時点で動員290万人、興行収入38億円を超えた。
同じく夏公開の邦画、60億円超えの大ヒットとなっている「シン・ゴジラ」を早々に上回る見込みだ。
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「君の名は。」は公開初週に続き2週目の週末も1位を獲得。全国300館規模で展開し、公開から10日で動員290万人、興行収入38億円を突破した。東宝宣伝部によると、今後5~6週間ほどは引き続きこの規模で展開を続ける予定という。
邦画アニメとしてはスタジオジブリ作品に並ぶスケールのヒットだ。宮崎駿監督「風立ちぬ」(2013年)が公開9日時点で動員220万人、興行収入28億円だったことと比べても、遜色ないどころか上回っていることが分かる。
「風立ちぬ」の最終興行収入は120億円となっており、「君の名は。」の今後の伸びが注目される。
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一方、7月29日公開の「シン・ゴジラ」も公開から1カ月以上経った今も好調。9月3~4日の週末興行成績では「君の名は。」に続く2位にランクインしている。
累計動員は412万人、興行収入は60億円を超え、十分に大ヒットと言えるが、「君の名は。」の勢いを前には“敗北”の可能性が高い。
62年ぶり、因縁の敗北
実は「ゴジラ」が「君の名は」に敗北するのは“62年ぶり”2回目となる。
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「ゴジラ」シリーズ第1作が公開された1954年、映画配給成績で第1位を獲得した作品が恋愛映画「君の名は」の3部作完結編だった。
ラジオドラマを映画としてリメイクしたもので、主人公のスカーフの巻き方「真知子巻き」が大流行するなど、女性を中心に人気を集めた。
当時は「ゴジラ」が東宝、「君の名は」が松竹の配給だったが、今回は両作とも東宝作品だ。
ネット上では「不思議な因縁だなぁ」「歴史は繰り返す」のほか、「君の名は。」の劇中のセリフを踏まえた「これが結びか」などの反響が寄せられている。