こんにちは、NAEです。
こちらの記事を読んで思うところがあるので一筆したためます。
それは、最近感じている一点集中の危うさについて。
今回はそんなお話。
「お前にサンが救えるか」
言わずと知れたこのセリフ。スタジオジブリの映画「もののけ姫」の一節です。
「人間にもなれず、山犬にもなりきれぬ、哀れで醜い可愛いわが娘」であるサンを想う山犬のモロが、同じく人としてサンを想うアシタカにかけた問い。
とても冷酷な悪魔の質問だと思います。1人が1人のすべてを背負い、支え、救おうすること自体が危なく、そしておこがましい。これを知った上で問うているのですから。
一点集中はもろく危ない
もちろん、ひとりサンを救おうとするアシタカの想いや覚悟は実に立派です。結婚式の新郎スピーチに近いものを感じます。
しかしアシタカは映画の登場人物です。現実を見ると、一点集中は実にもろく、そして危ない。
たとえば、ぼくは先日過労で倒れ休養中の身です。心身ともに消耗した今の自分が家族を精神的に支えきれるか、正直自信はありません。(だから早く回復したい)
冒頭で紹介したハハさんも似たケースだと思います。子どもたちの世話が自分に一点集中している状態で支える側の自分が十分に動けない場合のお話でしたよね。
一点集中リスクはすぐそこにある
一点集中は危険。そこが崩れれるとすべてが機能不全に陥る点、SPOF(Single Point Of Failure)は作りこんではいけない。
特にIT業界では一般常識としては理解されているこのアイデア。一方で、こと人生のヒト・モノ・カネにおいて一点集中に陥っている場面は多いように思います。
ヒト(精神面)
たとえば、自分1人に誰かが全面的に依存していること、もしくはその逆。
自分が消耗しているタイミングでその誰かが自分に寄りかかってきたら?逆に寄りかかりたい誰かに寄りかかれない状態だったら?共倒れです。
そのため自分が頼りにしたいヒトは多いほうがいいし、自分だけに寄りかかられている状態は相手にとっても危険と理解してもらうことも重要ですよね。
モノ(物理面)
たとえば、自分の仕事や生活を支えるデバイスやツール、サービスが特定のモノに依存していること。
今この記事を読んでいるスマホが突然動作しなくなったら?帰ったら家が火事で燃えていたら?
モノの冗長化は難しい面がありますが、可能な限り「アレがダメになったらコレ」というBプランを持っておき、知っておきたいものです。
カネ(経済面)
たとえば収入を会社のみに依存すること。
お金の出元である会社が倒れたら?働いている自分が倒れたら?一家の大黒柱としては無視できないリスクですよね。
そのため収入源は複数確保しておくべきだし、なんなら自分が動けなくなっても収入を得られる状態を作っておく方が良いです。
人は無数の点で支えられているべき
人と人は支えあって生きているとよく言われます。
ぱっと見ると1人が1人を支えているように聞こえるこの言葉ですが、その実、人は無数の点で支えられていますし、その状態を作っておくべきです。
「あーだって人間って人の間で生きてるんだもんね」で終わらせてはいけません。
ヒト・モノ・カネなど具体的な点で語ってみると、実は一点集中になっているものが見つかるもの。
過労で倒れて自分がダメになった今、それがまざまざと実感できました。
自分の人生、どの部分に一点集中のリスクがあるか、一度見直してみてはいかがでしょうか。
まとめ:人生のリスクヘッジを
というわけで、自分を支える点を増やすという人生のリスクヘッジのお話でした。
教科書的なリスク戦略についてはこちらで解説していますのでお時間があればどうぞ。
今回は以上です。