大学で海洋生物学を学んだ父さん。
ゆえに、魚に関する薀蓄(うんちく)を
口にすることがたまにある。
(2011年10月3日公開)
ちょっと意地悪なクイズでした。日本の水産業を支えている最も大事な港が、成田空港だったとは。セネガル産のタコ・・・いまいちピンときません。
漁業をとりまく生物学的、国際社会的な現状を考えると、輸入に頼らざるを得ないことは仕方ないのですが、できれば魚介類も産地や旬を感じ、海や漁師さんに感謝しながら味わいたいものです。
(2011年10月15日公開)
下品なオチでごめんなさい・・・。
サンマには胃がありません。このような魚を無胃魚(むいぎょ)と呼び、サンマのほかにコイやキンギョなどが該当します。
(2011年11月24日公開)
この話は、フィクションです(笑)
出会いの少ない深海で、確実に子孫を残すため、非常に理にかなったチョウチンアンコウの仲間の繁殖戦略。私たち人類の感覚では、あり得ないと思いきや・・・案外、そうでもなさそう。
ちなみに、この漫画のモデルになった魚は、ミツクリエナガチョウチンアンコウというチョウチンアンコウの仲間です。この魚のメスのチョウチンは、発光しません(成長とともに皮膚に埋もれてしまう)。
生物の「生き様」。調べてみるととっても興味深い。
サンマは、胃がない無胃魚です。さらに腸も短いので、エサを食べてから約30分で排泄してしまいます。サンマの主なエサは、動物プランクトンや小さな甲殻類などで、食べたものは十分に消化されないまま排泄されるんだとか。
サンマの塩焼きが、内臓を取り除かずに美味しく食べられる(むしろ、内臓が美味しいという人もいる)のは、消化管に残る内容物が少なく、水揚げ後時間が経っても変化がないため、内臓にえぐみが少ないからだと考えられています。
深海にすむチョウチンアンコウの仲間は、不思議な生態を持っています。
世界中の深海に生息する。体長は雌が30cmにまで成長するのに対し雄は2cm程度にしかならない。このように雌よりも極端に小さい雄のことを矮雄(わいゆう)と呼び、チョウチンアンコウの仲間にしばしば見られる特徴である。
雄は生殖のため雌の体に噛み付いて寄生し、皮膚や血管を癒着させ雌から栄養分の供給を受ける。寄生した雄は目や腸などが次第に退化し、雌の体に同化する。
【wikipediaより】
このようにメスの体に寄生したオスは、ほとんどの器官が退化してしまいます。そして、メスの産卵に合わせて、血液ホルモンを通じて放精の命令がオスに伝わり、タイミング良く産卵と放精が行われます。
このアンコウのオスは、メスに噛みついたが最後、精巣を残しほとんどの器官を失い、残った精巣もメスの支配下に置かれる・・・。つまり、メスの一器官と化してしまうのです。なんて合理的な繁殖戦略なのでしょう。
男としては、なんだかちょっとさみしい話ですが、人類にも「カカア天下」が夫婦円満の秘訣と、言われることがあります。過酷な深海で生き抜くためにアンコウがとっている、あり得ないような繁殖戦略を人類も見習おうじゃありませんか。
チョウチンアンコウの生き様を知って、
父さん、親近感を覚えずにはいられない。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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