6日
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日中首脳会談、尖閣周辺「領海侵入」 溝埋まらず
およそ1年5か月ぶりに行われた日中首脳会談で、安倍総理は習近平国家主席に中国の度重なる尖閣諸島周辺への領海侵入に抗議の意思を伝えましたが、中国は従来の主張を繰り返し、溝は埋まりませんでした。
今回の会談のキーワードは、「マイナスを減らしてプラスを増やしていこう」。双方がそう述べ合い、関係改善を誓いながらも、懸案事項では平行線を辿る会談になりました。
日中首脳会談は中国の杭州で行われたG20閉会後にようやく実現しました。会談時間は32分。G20の最中に北朝鮮が弾道ミサイル3発を発射したことについて、安倍総理から日中の連携を強く求めました。
「隣国ゆえ、さまざまな課題はありますが、だからこそ話し合うことが重要」(安倍首相)
中国の尖閣諸島周辺への領海侵入については、安倍総理から「極めて遺憾であり、一方的に緊張をエスカレートする行動をなくし、状況を改善するよう」求めましたが、中国側は従来の主張を繰り返しました。
また、新華社通信によると、南シナ海問題については習主席から「日本は当事国ではない。言動に気をつけるべきだ」と釘を刺す発言があったということです。
中国が威信をかけて開催したG20の機会を捉えて、なんとか首脳会談に漕ぎ着けた格好ですが、日中の間に横たわる懸案事項については、改めて立場の違いが際立った結果となりました。(05日23:53)