結論から言います。基本的に、スーツスタイルにリュックを背負うのは「なし」だと思っています。これから、「なし」だと思う理由をできるだけ分かり易く説明していきたいと思います。
最近、革靴にスラックスを履いてカチッとしたスーツスタイルに、リュックサックを背負った方をよく見かけるようになりました。東京で言うと、感覚的に男性の会社員の10人に1人ぐらいがリュックを背負っている印象です。流行と言えば流行なのでしょうが、ビジネスマンがリュックサックを背負うのは、ビジネスマナーとしても、ファッションとしても個人的には好ましいと思いません。
1.ビジネスの目的に適っていないのではないか
改めて申しあげるまでもないかもしれませんが、最初に述べておきたいのは、リュックサックの定義です。
そう、リュックサックとは、登山やハイキングに使用するバッグです。考えてみれば当たり前のことだと思うのですが、スーツで登山やハイキングに行く方がいると考えらるでしょうか。違いますよね。登山用のバッグを背負って会社に行く方がほとんどだと思います。会社に仕事をしに行くのに、リュックサックを背負っていくのは、本来の目的を逸脱していると思います。
例えば、スーツ姿でトレッキングシューズを履いている方が出勤してきたら、違和感を感じますよね?後で話すように地域や職種にもよると思うのですが、本来の目的にそぐわない服装は望ましいとは思えません。
2.通勤にリュックを背負うのは問題ないのではないか
スーツスタイルにリュックを背負うといっても、通勤だけリュックを背負っていくという方がほとんどだと思います。また、マウンテンバイクで自転車通勤をしているためにリュックサックを背負わざるを得ないという方もいると思います。そういう方が便宜的にリュックサックを背負うのは「あり」だと思います。
ただし、あくまで便宜的な理由で「あり」か「なし」かで問われると「あり」だと思うだけで、ファッションセンスとしても疑問です。ましてや、外回りや営業の仕事、商談にリュックサックを背負っていくのはビジネスマナーとしても不適切に感じます。
3.なぜファッションとしてのリュックが「なし」なのか
先に述べたように、スーツにリュックを背負うことがファッションセンスとして優れているかというと、正直疑問です。スーツにトレッキングシューズのような組み合わせに違和感があるのと同時に、その所作にファッション性としての欠点を感じます。
仕事中のリュックサックの着脱行為にファッションセンスを感じるでしょうか?
私は一度も見かけたことがないのでいらっしゃらないかも知れませんが、例えば、営業マンがオフィスにやってきて、商品のパンフレットを見せてもらうためにリュックサックを降ろしてもらうとします。
「少々お待ちください。よいっしょっと!」
あくまで個人的な意見ですが、会話の間にこんな動作がワンクッション挟まれていたら、私はまずこの営業マンの方を「デキない営業マン」と判断してしまいます。手提げかばんからサッとパンフレットを取り出さずに、リュックを降ろしてファスナーを開け、中からゴソゴソとパンフレットを出す仕草を見せられたら、その手際の悪さから「デキる男」とは思えません。背負う動作も同様に、センスが感じられません。
4.リュックサックが流行る理由
リュックサックが流行っている理由は、恐らく欧米のファッションの流れだと推測しています。カチッとしたスーツスタイルにあえてリュックサックを背負って崩すことによって、個性的に見せるというのが一つの理由だと思います。
しかし、ファッションとして見た場合でも、このうだるような暑さが残る時期に、リュックを背負おうことにクールさを感じません。
ビジネスリュックのようなスタイリッシュなリュックサックもありますが、あえてリュックを背負う理由は何なんでしょうか。満員電車に乗っても、大きなリュックサックを抱えている方は窮屈そうに感じます。
5.機能性から見たリュックサック
ここまでスーツにリュックが合わない理由を述べてきましたが、なぜこんな記事を書いたかというと、機能的に見て、実はリュックサックで仕事ができるのが羨ましいと思ったからです。
リュックにはA4の資料やパソコンといった仕事に必要なグッズが全て収納できると思います。ビジネスマナーとしてリュックサックが許されるなら、冬場はスーツを着ていてもリュックサックを背負って通勤や会議に使いたいぐらいです。社会的にリュックが主流となったら迷わずに一つはリュックを買うと思いますが、ビジネスマナーとして、またファッションセンスとしてのスーツとリュックの組み合わせは、例えば女性にはどのように映るのでしょうか。
あくまで個人的な意見としては、20代や30代前半ぐらいまでのビジネスマンならば「あり」かなという気はします。軽快な感じがしますし。しかし、あくまで個人的な感想ですが、40代以上の男性のビジネスマンがリュックを背負う姿からは、「デキる」イメージがあまり感じられません。
6.それでもリュックには惹かれる
私は30代なので微妙な年齢ですが、「デキるビジネスマン」を印象づけるファッションとしては、手提げかばんを使うのが望ましいし、20代ぐらいまではそれが当たり前だと思っていました。
しかし、今の職種になってから職場が私服になったこともあり、扱う書類も多いため、リュックサックには憧れがあります。しかし、急遽オフィシャルの会議に出たりお客様の元に行くのにリュックサックはどうしても抵抗があります。
そして、こうした問題を解決するために考えた結果が下記のバッグです。
2Wayタイプの「マンハッタンポーテージ」のメッセンジャーバッグです。利用している年齢層は比較的若い方だと思うのですが、CORDURA NYLONという耐久性の高いナイロン記事に、キャンバスにウォータープルーフオイルが染み込ませられており、撥水性にも優れています。
写真のようにA4の書類を綴じたファイルやPCも余裕で入りますし、メッセンジャーバッグですから背負うこともできます。マウンテンバイクでの通勤にも応用できると思います。また、取っ手が付いているため、いざという時は手提げかばんにもなります。具体的には、「マンハッタンポーテージ 1635 ブラック ワックス加工 キャンバス 2WAY メッセンジャーバッグ」という名称だそうです。
ちなみに、ブログの収益化は一切行っていないために、購入していただいても私には1円も入りません(そもそもアマゾンでは売り切れていました)し、既に全国展開しているので特段流行らせたいわけでもありません。個人的にファッション性と機能性を考え抜いた結果、この商品を試してみようと実験的に買っただけです。
結論
以上に述べたような理由から、スーツスタイルにリュックサックの組み合わせは「なし」という結論に至りました。年齢や性別にもよると思うのですが、みなさんはどう思われるのでしょうか。この場を通してファッションやビジネスマナー、社会常識についてみなさんに問うていきながら柔軟に対応していきたいと思っています。