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【国際】安保理、北非難声明の結論持ち越し ミサイル発射で緊急会合
【ニューヨーク=東條仁史】国連安全保障理事会は二十四日、北朝鮮が潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を発射したことを受け、日米韓の要請で緊急会合を開いた。この日は結論が出なかったが、「安保理決議への重大な違反」などと非難する報道声明を取りまとめる方向で、協議を進めるとみられる。 ただ、安保理は、北朝鮮が今月三日に弾道ミサイルを発射し、一発が日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下した後も緊急会合を開催したが、報道声明の取りまとめを断念した。米軍の地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD=サード)」が、在韓米軍に配備されることに反発する中国との協議が決裂したためだ。 二十四日の会合に出席した外交筋は「多くの国から北朝鮮を非難する声が上がった」と述べたが、今回も文言を巡る調整が難航する可能性もある。 ◆正恩氏「成功中の成功」【北京=城内康伸】北朝鮮の朝鮮中央通信は二十五日、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が立ち会う中、SLBMの発射試験が行われたと報じた。正恩氏は「成功中の成功、勝利中の勝利」と述べ、国防部門の科学者や技術者をたたえた。日時は伝えられていないが、二十四日午前に日本海で発射され、約五百キロ飛行したSLBMを指すとみられる。 朝鮮中央通信によると、正恩氏は「米国との全面戦争、核戦争」に備え、核兵器開発に拍車を掛けると同時に、運搬手段の開発にも総力を挙げるよう指示したという。複数のSLBMを搭載できる大型潜水艦建造にも力を入れるとみられる。 試射は正恩氏が監視所から自ら指令。朝鮮中央通信は指令が出ると、戦略潜水艦内に戦闘警報が鳴り、潜水艦はSLBM発射地点の深さまで潜水し、迅速に発射したと説明。「ミサイルの段階別分離体系や誘導体系の信頼性、弾頭部の命中精度など核心技術の指標が作戦的要求に完全に到達した」としている。 正恩氏は「試射結果を通じ、われわれが核攻撃能力を完璧に保有した軍事大国の戦列に入ったことが証明された」と誇示。「米本土と米国の太平洋における作戦地帯は既にわれわれの手中に収められている」と、いつでも攻撃可能であることを示唆した。 PR情報
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