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 岸田文雄外相、中国の王毅(ワンイー)外相、韓国の尹炳世(ユンビョンセ)外相が24日午前、東京都内で会談した。また北朝鮮は同日朝、日本海海上から潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を発射した。これを受け、会談後の共同記者会見で岸田氏は「国連安保理を含む国際社会の取り組みを主導し、安保理決議の順守を強く求めていくことを確認した」と語り、3カ国外相は北朝鮮に対して挑発行動の自制を求めていくことで一致した。

 共同会見で、岸田氏は「このような挑発行動は断じて容認できず、抗議した」と強調。尹氏も「この地域の最大の安保脅威となっている北朝鮮のミサイル開発の抑止、安保理決議の履行で共通認識を確認した」と述べた。王氏は「中国は北朝鮮のミサイル開発に反対し、安保理決議に違反する行為にも反対する従来の立場を続ける」と表明した。

 日中韓の3カ国外相会談は、昨年3月にソウルで行われて以来約1年5カ月ぶり。会談では北朝鮮の核・ミサイル問題のほか、環境や防災、経済分野などの協力について協議。日中韓3カ国首脳会談の日本での年内開催に向けては、3カ国が実現に向けて協力していくことで一致した。

 日中韓による外相会談は、首脳会談とともに2008年から毎年持ち回りで開いてきた。13年と14年は日中、日韓関係の悪化で見送られたが、外相会談は2年連続で実現。「3カ国の協力プロセスの正常化」(安倍晋三首相)の流れが続くことになった。昨年の会談は戦後70年の節目と重なり、「歴史を直視し、未来に向かう」とする共同文書を発表したが、今回は文書の発表を行わなかった。

 今回の外相会談の開催をめぐっ…

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