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「ポケモンGO」空前のヒットも「どこ吹く風」の任天堂。そのマインドの原点は“勝負師”山内溥にあった!

nikkei BPnet 9月6日(火)9時32分配信

 ここはビジネス雑誌の編集部。団塊ジュニアでマンガ好きなオタク上司(40代・独身)と、ゆとり世代の部下(20代・彼女あり)は若者向けページを担当している。「もっと若いヤツのやる気が出るようなページを作れ!」といつも編集長から指令が飛ぶが、そう言われる本人たちも仕事についていろいろ迷いがち。ビジネスの流行を追いつつ、今日も「ネタ探し」という名の無駄話に花を咲かせている。

●「ポケモンGO」ブームに喜ばない思想

オタク上司:どう? どう? ポケモン集まってる?

ゆとり部下:な、なんですか、いきなり!

上司:どうせアレだろ、夏休みも朝から上野公園をうろついてポケモン獲ってたんだろ? ポケモン直撃世代だもんな!

ゆとり:う……た、たしかにそうですけど毎日じゃないですよ。それより、なんでそんなヘンなノリなんですか?

上司:ポケモンだけが任天堂だと思ったら大間違いだからな!

ゆとり:そ、そうなんですよね。僕の年代ではあんまりわからないんですけど……(ファミコン世代うぜぇ)。

上司:おれは任天堂が何を思っているかわかるよ。ポケモンGOブームで株価が急騰しても「業績への影響は限定的」って発表しちゃうくらい、完全に冷めてるわけ。いくらヒットしようが、結局よそのゲームだし、っていう感覚。

ゆとり:いわれてみれば、そうですよね、いくら直接的にはそんなに儲かる事業じゃなくても、これだけ大ブームになれば「次の商売につながるぞ!」って浮かれるのがフツーだと思うんですけど。11月には次の「ポケモン」のソフトも出るわけだし……。

上司:不思議だろうな。ククク……。

ゆとり:なんなんですか、その福本伸行のマンガみたいな笑い方は!

上司:ずばり言っておこう。任天堂が決してブームに浮かれず、気味が悪いくらい冷静なのは、昔の苦い経験があるからなんだ。1949年から2002年まで社長を努め、任天堂を花札屋から世界のゲームカンパニーにした山内溥(ひろし)の思想が刻み込まれているからなんだよ。

ゆとり:山内? 任天堂の社長と言えば去年亡くなった岩田さんじゃ……。

上司:口をつつしめ! じゃあ今から、任天堂がいかに奇跡的な発展をしてきたか、山内溥の功績とともに説明していくからなッ!

ゆとり:あ、はい、でもふつうのしゃべり方でお願いします……。

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最終更新:9月6日(火)9時32分

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