一眼レフカメラ・写真初心者のカメラブログ

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天の川の現像方法①!色を補正して天の川を強調する!光害の色被り除去!

   


今年から始めた星景写真。

約4か月前から新月期に天の川をしばしば撮り歩き、すっかり北海道の星空に魅了されてしまいました。

20l160502-_DSC1011-Edit-fin8

生々しい夜空。

「思わず声が出る」ってよく言いますけど本当に声が出ました。

おかげで!?機材も増えました。

極上の星空、フルサイズ機に神レンズ、揃うべきものは揃っています。あとはセンスと現像技術。

センスはひとまず置いておいて、現像技術は情報を仕入れて手を動かせば何とかなります。

とは言っても、未だ初心者の域を出ず右往左往している状態です。

ですが、最近なんとなく方向性が見えてきたので、自分の天の川の現像方法をまとめてみたいと思います。

まだまだ未熟な点もあるかと思いますが、「こんなやり方をしている人もいるんだな」という感じで見て頂ければと思います:)

ちなみに、撮影方法はこちらを参考ください。
参考:天の川や星の撮影方法!場所、日時、設定、ピント、撮影後の露出の確認まで全て!

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天の川の現像方法

まずは、現像作業の流れからです。

今回はこれを、

20160827-_DSC5160 copy

このように現像したいと思います。

_DSC5160-Edit22 copy

まだ改善の余地は沢山ありますが。

では、以下の流れを箇所書きしておきます。

  • 必要なもの
  • Lightroomで読み込んでPhotoshopに渡す
  • 使うパネルを準備する
  • レベル補正で色と明るさを総合的に整える
  • コントラストをさらに調節
  • 彩度を上げて鮮やかに
  • カラーバランスで夜空の色を微調整
  • 彩度と明度を下げて色被り除去
  • トーンカーブで仕上げる

では、一つ一つ見てみたと思います。

必要なもの

今回はLightroomPhotoshopを使用します。今や月980円でLightroomとPhotoshopを使えるのですごいですよね。

私は風景写真だと殆どLightroomかし使っていません。Lightroomでもマスクを上手く使えばかなりのことが出来ます。

しかし、星景写真を綺麗に仕上げようと思うと、やはりPhotoshopは絶対あったほうが良いです。Photoshopは絶対あったほうが良いです。二回言いました。

Adobe Creative Cloud フォトグラフィプラン(Photoshop+Lightroom)|12か月版|オンラインコード版

もちろん、もっとお気軽に星景写真を楽しみたいというのなら不要かもしれませんが。

それからこんな本が1冊あると助かります。

Photoshop Elementsではじめる天体写真のレタッチテクニック: 画像処理の基本をマスター

星の撮影に慣れた方なら物足りない内容かもしれませんが、私のような知識の足りない者にとっては貴重な情報となりました。

ネットで調べてもなかなか体系的な情報って少ないんですよね。

また、細かなPsの使い方に関してはちょっと今回の主旨からずれてしまいそうなので、すいませんがネット調べたり書籍を当たって調べてくださいませ。

Photoshop しっかり入門[CC/CS6/CS5] (しっかり入門シリーズ)

Lightroomで読み込んでPhotoshopに渡す

まずは、RAW画像をLightroomに読み込みます。Lightroomは写真の管理がしやすくていいですよね。

先ほどもアップしましたが、今回はこのRAW画像を使用します。

20160827-_DSC5160 copy

これは撮影したRAW画像をLightroomで開いただけの状態です。これだけでも天の川が濃く写っていますね。

私はLightroomで2つの作業をします。

1つがレンズ補正で「プロファイル補正を使用」、「収差を除去」にチェックを入れます。これで簡単に歪みや周辺減光を取り除けます。

特に、周辺減光はコントラストを高くした時に目立ってしまうので厄介です。

2つ目にノイズ除去です。ノイズ軽減の「輝度」を40位に上げてノイズを取り除いておきます。

もちろん、Psでもノイズ除去できますし、現像最後の仕上げでノイズ除去する方が良いのかもしれませんが、個人的にLrのノイズ軽減の効き方が好みなので先にしておきます。良いことなのか悪いことなのかは分かりません。

スクリーンショット 2016-01-15 21.23.29

これが終わったら右クリック→「他のツールで編集」→「Adobe Photoshopで編集」をクリックしPsへ画像を渡します。

LrとPsの連結は便利ですね。

使うパネルを準備する

現像作業は調整レイヤーを重ねて行います。

ひとまずPsではメニュから「ウィンドウ」から必要なパネルを表示させておきます。

スクリーンショット 2016-09-05 23.07.10

私はこれらを表示させておきます。

真ん中下の「情報」というパネルはレベル補正の際に使用します。

では早速、作業に取り掛かります。

レベル補正で色と明るさを総合的に整える

レベル補正。この人は本当に奥が深い。

レベル補正を使えば色合い、明るさ、コントラストなどを総合的に整えることができます。

先ほどの元画像。

20160827-_DSC5160 copy

全体的に色が変なのでこれを補正し、一緒に明るさやコントラストもざっくりと補正します。

個人的には星景写真では色の補正が最難関のように思います。

夜空の背景はニュートラルグレーなのは分かりますが、それを目指しても黄色くなったり青くなったり正解に行き着きません。

ちなみに、私は星景写真は星野とは違うので空の色は好みに変えてもいいかなと最近は思っています。

ただ、空を好みの色にするにせよ一旦自然な夜空の色味に近づけてからの方が後々綺麗に仕上がるのではと感じています。難しいですけどね。

スクリーンショット 2016-01-15 21.23.29

では、以下の作業をします。

まず、調整レイヤーで「レベル補正」を選択します。そうすると以下のような画面になります。

スクリーンショット_2016-09-06_11_45_11

レベル補正を選択後、属性パネルから「白色点設定スポイト」をダブルクリックします。

スクリーンショット 2016-09-06 12.03.17

そうすると上のようなカラー設定のパネル(カラーピッカー)が表示され、カーソルもスポイト表示になります。

次に、星空で明るいだろうと思われる部分(星以外)をクリックします。

スクリーンショット 2016-09-06 13.48.42

上の赤丸の辺りでクリックしました。天の川の星雲のちょっと外れくらいの点です。

次にクリックしたポイントのX座標とY座標をメモしておきます。

スクリーンショット_2016-09-06_13_43_17

これは「情報」パネルに表示されています。座標はX:303.1、Y:327.7です。次の作業でこの座標を使います。

次に、カラー設定のパネル(カラーピッカー)の値を変えます。

スクリーンショット_2016-09-06_13_43_29

先ほどスポイトでクリックした点の色は「R:90、G:82、B:65」でした。これを基準にして修正したい値へと変更していきます(RGBを同じ値に)。

スクリーンショット_2016-09-06_16_01_45

今回は「R:110、G:110、B:110」に変えました。あまり大きな値にすると明るくなり過ぎるので注意です。

これで「OK」を押します。「OK」を押すと「はい」「いいえ」が出てきますがどちらでも構いません。

次に、先ほどメモした座標(X:303.1、Y:327.7)を使い、これと同じ場所を再度クリックします。適当にそこら辺をクリックしても良い気がしますが一応同じ点をクリックしておきます。

これも「情報」パネルを見ながら作業します。なかなか繊細な作業です・・・。

その結果このように色と明るさが変化しました。

スクリーンショット 2016-09-06 15.37.55

先ほどクリックした点(X:303.1、Y:327.7)が「R:90、G:82、B:65」から「R:110、G:110、B:110」となるよう、全体の色と明るさのバランスが変化したということですね。

これでハイライト部分の色と明るさが一応整ったことになります。

次に、シャドー部についても同様のことをします。

スクリーンショット_2016-09-06_13_21_46

レベル補正の属性パネルから「黒色点設定スポイト」をダブルクリックします。

今度は星空で暗いと思われる部分をクリックします(星をクリックしないように)。

スクリーンショット_2016-09-06_18_00_46

この辺をクリックしました。

座標をメモします。

スクリーンショット_2016-09-06_14_15_53

座標はX:48.3、Y:41.5です。

カラー設定のパネル(カラーピッカー)の値を変えていきます。

スクリーンショット_2016-09-06_18_00_57

先ほどスポイトでクリックした点の色は「R:36、G:37、B:44」でした。またこれを基準にして修正したい値へと変更していきます(RGBを同じ値に)。

スクリーンショット_2016-09-06_14_16_25

今回は「R:20、G:20、B:20」に変えました。これも数値が低すぎると暗くなるので注意です。これで「OK」を押します。

最後に、先ほどメモした座標(X:48.3、Y:41.5)を使い、これと同じ場所を再度クリックします。

これでこの作業は完了です。

最初の画像と見比べてみます。

20160827-_DSC5160 copy

_DSC5160

まだ色が変な気がしますが後で微調整するので一先ずこれで良しとします。これで色合いや明るさなどが大体整いました。

最初と比べるとかなりそれっぽい天の川ですね。

スクリーンショット 2016-03-17 18.55.23

ここで難しいのはスポイトでクリックする場所によって色と明るさが変わることです。しっくり来なければ別な点をスポイトでクリックしてみると良いです。

いずれにせよ、レベル補正は奥が深いです。

スクリーンショット 2016-01-15 21.23.29

「色温度」や「色被り補正」のスライダーを動かして色を変えても良いのですが、目がおかしくなってくると言うか、正解が定まりません。ヒストグラムを見てもよく分からんです。

その点、今回のように数値でやった方が楽なのは確かです。

では、次はコントラストと明るさを微調整します。

コントラストをさらに調整

先ほどのレベル補正でも明るさやコントラストを整えましたが、調整レイヤーの「コントラスト」を使ってもう少し微調整したいと思います。

スクリーンショット_2016-09-06_16_09_10

これですね。

今回は明るさ「50」、コントラスト「30」にしました。
スクリーンショット 2016-09-06 16.05.47

「コントラスト」はレイヤー1枚の時もありますし、複数枚重ねる時もあります。

ただ、あまりやり過ぎるとノイズが目立ったり、光害が目立ったり、星が白飛びしたりと弊害もあるのでほどほどにします。

彩度を上げて鮮やかに

今度は調整レイヤーの「色相・彩度」を選択します。

スクリーンショット_2016-09-06_16_09_10 2

ここでは彩度を全体的に「10」に上げておきます。

スクリーンショット 2016-09-06 18.48.35

これもやり過ぎ注意ですね。

それから天の川がさっぱりし過ぎているように感じるのでイエロー系からレッド系の彩度を上げます。これは22にします。

スクリーンショット 2016-09-06 18.53.09

スクリーンショット 2016-09-06 18.49.06

特定の色の範囲だけ操作できるので便利ですね。

これで天の川や星が多少鮮やかになったと思います。

_DSC5160-Edit22

しかし、コントラストと彩度を上げたことで光害の部分も目立ってきましたね。これは後の作業で目立たなくします。

カラーバランスで夜空の色を微調整

次に、「カラーバランス」です。

スクリーンショット_2016-09-06_11_35_53

ここで空を好みの色にしても良いかもしれませんね。

スクリーンショット 2016-09-06 16.41.31

階調の部分が「シャドウ」、「中間調」、「ハイライト」に分かれています。

ちなみに、下の方に「輝度を保持」がありますが、これにチェックを入れると輝度(明るさ)を保ったまま補正が行えます。チェックを外すとカラーバランスの補正時に輝度が低下したり上がったりすることがあります。

今回は中間調を少しイエローに動かしました。

彩度と明度を下げて色被り除去

光害による色被りを取り除くには、その部分の彩度を落とし目立たなくし、また明度を落として暗くしてやります。

まず、そのためのマスクを作成します。

では、その手順ですがいったん彩度を80くらいまで高くします。

スクリーンショット 2016-09-06 19.22.47

スクリーンショット 2016-09-06 19.22.57

そうすると色被りの範囲と色が分かってきます。

これを手掛かりの選択範囲を作成します。

スクリーンショット_2016-09-06_19_25_45

投げ縄ツールを使用します。

色被りの部分をざっくりと囲います。

スクリーンショット 2016-09-06 19.26.58

こんな感じでしょうかね。選択できたら彩度を0へ戻しておきます。

それから右クリック→「境界線を調整」をクリックします。

スクリーンショット_2016-09-06_21_10_50

ぼかしを250pxくらいに大きくぼかします。その結果下のようになります。

スクリーンショット 2016-09-06 19.27.56

それで「OK」を選択。

スクリーンショット_2016-09-06_21_10_50 2

これでとりあえず以下の状態になります。

スクリーンショット 2016-09-06 19.32.35

次に選択範囲内の彩度と明度を落とします。

スクリーンショット_2016-09-06_19_28_20

今回は色被りの色が黄色なのでイエロー系を選択し、+マークの付いた「サンプルに追加」カラーピッカーをクリックします。

これで選択範囲内の幾つかの点をクリックして色被りの色をサンプリングします。

スクリーンショット_2016-09-06_19_32_35

適当に丸の位置でサンプリングしました。

あとは彩度と明度のスライダーを動かします。

スクリーンショット 2016-09-06 19.34.15

彩度を「−28」、明度を「−50」としました。

あまり極端に落とすとモノクロになるので注意です。

最後にマスクを追加します。

スクリーンショット_2016-09-06_18_12_31

もともとあったレイヤーマスクを消して新しくマスクを追加します。

スクリーンショット_2016-09-06_18_12_46

できました。ちなみに、マスク内の白色は表示で黒色が非表示になります。

これで色被りの部分だけ彩度と明度が落とされました。

スクリーンショット 2016-09-06 20.07.00

今回はこの作業を部分を変えて2度行い色被りを除去しました。

比べてみます。

_DSC5160-Edit22

_DSC516f0-Edit22 copy

ん・・・マシになったかな程度ですね。

うまい人ならもっと綺麗に仕上がるはずです。

その他には「グラデージョンツール」を使ったり、「焼き込みツール」を使っても除去できるようです。

この辺りも習得したいですね。

トーンカーブで仕上げる

最後に「トーンカーブ」を使用してシャドー部が引き締まるようにします。

スクリーンショット 2016-09-06 20.17.31

トーンカーブの下側をやや下げます。真ん中は僅かに上げておきます。

これでやっと完成です。実際に記事を書きながらの現像です。

この画像を、

20160827-_DSC5160 copy

こう仕上げました。

_DSC5160-Edit22 copy

少しは見られるようになったのではと思います。

ちなみに、ノイズは先にLrで使いましたし、D750でISO3200くらいならそこまで目立ちません。

以上、天の川現像方法でした。

まとめ

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ちょっと長いですが慣れれば簡単です:)

私は基本的に星景は星空と前景を別撮りし合成しています。

次は合成方法についても書いてみたいと思います!

参考:天の川や星の撮影方法!場所、日時、設定、ピント、撮影後の露出の確認まで全て!

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