【北京=永井央紀】中国共産党機関紙、人民日報が6日付紙面に載せた習近平国家主席と各国首脳の会談記事が日中関係筋で話題になっている。5日の安倍晋三首相との会談の写真だけ背後に両国国旗が映っておらず、中国が世論に根強い反日感情を意識したとの観測がある。
同行筋によると、会場には国旗が飾られていたが、習氏が部屋の入り口へ出迎えて握手し、記念撮影をしたため映らなかったという。杭州での20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせた首脳会談の報道では、タイ軍事政権のプラユット暫定首相と習氏の写真にも国旗がなかった。
各首脳会談には習氏に近い党政治局員の王滬寧、栗戦書両氏が同席したが、日本、タイ両国との会談だけはいなかった。扱いに差をつけた可能性が指摘される。