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【サッカー】

ハリル監督、元気ないけど… きょう運命のタイ戦

2016年9月6日 紙面から

W杯アジア最終予選第2戦のタイ戦を前に、記者会見するハリルホジッチ監督=バンコクで(共同)

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 【バンコク(タイ)占部哲也】日本代表は5日、試合会場のラジャマンガラ国立競技場で第2戦前日調整した。1日の初戦で、アラブ首長国連邦(UAE)に敗れた日本が、B組でFIFAランキングが最も下位(120位)のタイに敗れ、2敗となれば。バヒド・ハリルホジッチ監督(64)解任騒動は避けられない状況になる。

 ハリル監督に覇気がない。1日のW杯アジア最終予選初戦に敗れ、いきなり徳俵に足がかかっている。1998年W杯フランス大会以降、アジア最終予選でW杯切符獲得には2敗がデッドライン。3敗以上はすべて予選敗退しているからだ。就任時には「私は負けるのが大嫌い。私は負けたら病気になる」と話していた。病気になったわけではないだろうが、敗戦のショックからは立ち直れていなかった。

 前日会見でも、舌鋒(ぜっぽう)鋭いマシンガントークは皆無。常とう句の「野心」という言葉も出ず、目の奥に光がない。時には指をせわしく動かし、いら立ちを隠さなかった。「元気を取り戻さないといけない」と言いつつも、ゴールラインを割った浅野のシュートがノーゴール判定となったことを思い返して「われわれの庭で(勝利を)盗まれてしまった」と恨み節も口にした。

 FIFAランク49位の日本に対して、120位のタイはB組で最も下位。ハリル監督は「最終予選で簡単な試合は一つもない」と言うが、もし格下相手に敗れ、連敗となれば解任騒動に発展することは避けられない。W杯ロシア大会のアジア出場枠は4・5。B組3位でも望みはつながるが、最終決戦は北中米カリブ海4位とのプレーオフ。98年W杯フランス大会予選の大陸間プレーオフ(97年)ではイランが出場権を獲得したが、直近4大会はいずれも本大会に進めていない。

 W杯アジア最終予選2戦目で早くも、指揮官の首下が寒くなった。過去のアウェー・タイ戦は2勝2分け1敗とほぼ互角。「勝利を探しにいく準備はできている」と語った6日のタイ戦は、日本代表の未来とハリル監督の進退を懸けた戦いになる。

 

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