今回は「結婚」の話です
※本連載の参加者の方の発言は、あくまで個人の見解にもとづくものとなります。
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岡田育(以下、岡田) ご無沙汰しております、岡田fromニューヨークです! 2014年に始まった「ハジの多い腐女子会」。とにかく集まって話してみた初回、ビッチ&喪女編、業界腐女子編、ベテラン腐女子編、2.5次元腐女子編……とつづき、記事数でいうと30回以上に。みなさま、ご愛読ありがとうございます。
編集R ありがとうございます!
岡田 さて今回のテーマは、ずばり「新婚腐女子会」。もともと「普段は趣味の話に終始している腐女子同士が、プライベートを語り合ったらおもしろいのでは?」というコンセプトで始まったこのシリーズ、ここに来て「恋バナ」から駒を進めて「結婚」の話をしてみようと思います。私自身、2013年に結婚して今年で4年目。『嫁へ行くつもりじゃなかった』という本で、「オタクならでは」「腐女子ならでは」な新婚生活について書きました。今回集まっていただいたみなさんとも、ぜひその辺りを大いに語りたいと思います。それでは自己紹介から。
カラ子 こんにちは、カラ子です。30歳、腐女子歴約15年、職業はwebライター、『おそ松さん』での推しはカラ松です。岡田さんのコラムを以前から拝見していたので、今日はとてもうれしいです!
岡田 おお、ありがとうございます! 今回は『おそ松さん』の推しを言っていく流れか(笑)。
カラ子 腐女子としてのキャリアを話すと、『HUNTER×HUNTER』などがもりあがっていたジャンプ全盛期にガツンと沼落ちて、その後大学時代に途中リア充になろうとしたものの失敗、なんだかんだ『TIGER&BUNNY』でも盛り上がり、2013年からは『Free!』沼に浸かっています。まさかいまだに新作(映画 『ハイ☆スピード!―Free! Starting Days―』)が出たりグッズが出たりするとは思ってなかったので、なかなか足が洗えず今に至っています……。
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岡田 詳細かつわかりやすい経歴をありがとうございます! で、ご結婚生活のほうは? ご夫婦揃ってオタクなんですか?
カラ子 いえ、旦那には腐女子なのは言っているし、理解はありますが、オタクというほどではないですね。付き合い始めて10年以上経つんですけど、出会ったのはちょうど私がリア充になろうとしていた頃で。私、森ガールやってたんです。
カラ子 まあ、女子のジョブの一種です。ふわふわ〜としたフリルついた服とか着て、カメラを持ってでかけたり雑貨屋めぐりしたりしてましたね。
岡田 その言い方よ(笑)。男子のほうも、てっきり森ガールだと思って結婚したら、びっくりだよね……。
カラ子 フタを開けてみたらいろんなもの出てきちゃった感じでしょうね。10年付き合って、腐女子バレした後に結婚しました。最初の3年くらいはちょうど足を洗おうとしていたし、オタク趣味も明かす必要もなかったんですけど、3年目くらいで焼けぼっくいに火がついて、結局カミングアウトせざるをえず、でもなんだかんだ彼とは続きましたね〜。
相手も凝り性なタイプなので私の趣味については理解してくれていますし、だんだん感染したらしく、あるとき自発的に「Fate」シリーズのセイバーリリィのフィギュアを買ってきて飾りだしました。私もそこに便乗したので、新婚家庭にはフィギュアコーナーが爆誕中という。
岡田 いい話! もはや「オタクというほどでもない」ってレベルじゃない。
カラ子 今日は既婚同士じゃないと相談できない悩みなど、いろいろ共有できればと思います。
岡田 よろしくお願いします! 次の……トド松推しのトド子さんは関西ご出身で、今年東京に越していらしたんですね。
トド子 はい。去年の夏に入籍して、上京しました。
カラ子 地元や大学が一緒だったけど、どちらかが転勤したり引っ越したりして遠距離恋愛に?
トド子 いや、違うんです。そもそも大阪と東京に住んでいて、出会いがTwitterなんです。共通の友人をお互いフォローしていて、巻き込まれリプライのような感じではじめて会話をして。
一同 え〜〜〜!
トド子 私は岡田さんと同じでミュージカル観劇が好きで。それで東京に来る機会も多く、だんだん会ううちにつきあうことになりました。5、6回会った時点で結婚を決めて、私がこちらに越してきたんです。
岡田 すごい思い切りの良さですね! まあ私も「交際0日婚」をした身なので、人のことは言えないんですけど……。
トド子 腐女子歴としては、ファンタジーやコバルト文庫など読むうちに気づいたらなっていた感じですね。『炎の蜃気楼』とか。その後『ガンダムSEED』にはまって二次創作を読み始め、『デスノート』にハマり、『コードギアス』にハマり……。人の生き死にがかかわるシビアな世界観のものが好きみたいです。その後しばらくは下火になっていたんですけど、『進撃の巨人』で爆発しました。
岡田 あ〜、その説明はわかりやすい……。
トド子 みなさんと話したいことは、結婚の決め手ですかね。あと、夫に対して腐った目線で見てしまう話などあれば。
岡田 さらっとすごい話が出た! 以前の腐女子会でも「付き合う男性は大体『受け』に見える」という話題が出ましたね。今回も掘り下げていきましょう。では最後、チョロ子さん。
高校生から大学生の間はコスプレイヤーをしていて、社会人になってからは同人誌を描く活動を行っています。
岡田 ずーっとがっつりオタク活動をされてきたんですね。パートナーとはどういうふうにお知り合いになったんでしょうか?
チョロ子 オフ会で知り合ったんです。元彼のオタク友達の友達で。
岡田 え、元彼の、友達の、友達?!
チョロ子 そう。元彼はオタクで、今の旦那は非ヲタなんですけどね。元彼——当時30歳だったんですけど——に、ある日「女子高生が好きになった」っていう理由で振られたんですよ。
トド子 30歳で女子高生を……。
チョロ子 その子は16歳で、14歳差ですよ。まあ私も当時女子大生だったんですけど、さすがにショックでしたね。それで自暴自棄になって、ビッチになってやろうと思ったときに出会ったのが今の旦那。オフ会で、「彼女と別れたい」という話をしていて。これはもう奪ってやろう、悪い女になってやろうと思ってワンナイトラブをしたんですが、性格があっていたのか、気づいたらずるずると6年。
一同 ……。
岡田 ……エピソードが強烈で、どこからつっこんでいいのかわからない(笑)。
カラ子 相手はオタクじゃなかったということですが、どういうところが合ってたんですか?
チョロ子 相手にはもともとオタク友達が多かったし、オフ会で知り合ったから、私の腐女子のこともなにも気にしないで付き合っていましたね。「どうしよう、隠さなきゃ」という発想は全然なかった。私を構成する90%くらいはオタク要素でできているので、オタクを隠して付き合っても、それは私じゃないんです。そもそも、オタクじゃない人と付き合ったことはいままで一回しかない。なので今の旦那とも、あまり気にすることなく、ありのままの自分でおつきあいしてきました。
岡田 かっこいい! ということでまとめると、ガチオタ夫は1名だけ、あとは非オタと言ってよい夫と結婚したけれど、腐女子であることはカミングアウトしていて、それぞれ一定の理解がある、ということですね。うちも夫は非ヲタ、腐女子であることはカミングアウト……というか最初から知っている、という感じです。
編集R 以前の腐女子会で、「旦那さんには腐女子を隠している」という方がいたけれど、あの方は結婚のときに腐女子を卒業していたってことでしたね。やっぱり現役腐女子で腐女子を隠して……というのは厳しいのかもしれませんね。
岡田 ちなみに今回は、私も既婚者、参加者も既婚者ということで、まだ結婚していない編集Rから、独身目線でいろいろ突っ込んでもらう予定です。では、次回からいよいよ本題に入っていきましょうか。
つづく