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 「習主席と久々にお目にかかれ、会談できることをうれしく思います」

 安倍首相がそう切り出した日中首脳会談は、G20が閉幕した5日夜になってようやく実現。1年5カ月ぶりにセットされた「ガラス細工の首脳会談」(日本政府関係者)だった。

 尖閣諸島をめぐる対立が続く中、首相は習主席に直接会うことにこだわってきた。偶発的な軍事衝突を回避する「海空連絡メカニズム」の運用に見通しを立てて対立を「管理」しつつ、経済分野で利益を引き出す――。そんな方針に道筋をつけるためには、トップによる対話の継続が欠かせない。会談後の記者会見で首相は「困難な課題があるからこそ話し合うことが重要だ」と強調した。

 日本側が目指すのは、両首脳の…

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