安倍晋三首相と中国の習近平(シーチンピン)国家主席が1年5カ月ぶりの首脳会談に臨んだ。両首脳は「安定的発展を遂げることは両国民の利益にも合致」(習主席)、「大局的な観点からウィンウィンの協力や交流を進める」(安倍首相)とやりとり。ただ、沖縄県の尖閣諸島をめぐる対立など、両国の不信感は根強い。
ホストとしてG20の首脳を出迎えた時、習近平(シーチンピン)国家主席は表情を使い分けた。4日、会議場でロシアのプーチン大統領らには満面の笑みを見せたが、安倍晋三首相と握手した時、ややこわばった表情に変わった。
安倍氏の歴史認識や安全保障関連法を成立させた姿勢などに、中国側は不信感が強い。南シナ海の仲裁判決受け入れを迫る姿勢も中国には受け入れがたい。
安倍政権に批判的な世論を背景に、習氏がどのように安倍氏を迎えるかは中国にとって敏感な問題だ。
「主人は客をもてなすために尽くすが、客も主人の言うことに従うものだ」。8月下旬に来日した王毅(ワンイー)外相は、首脳会談の可能性について問われ、こう返した。国の威信をかけて催したG20で、日本に南シナ海問題などを持ち出され、メンツをつぶされることへの警戒感がにじんだ。
だが、中国もG20を成功させ…
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朝日新聞国際報道部
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