【噴水台】相変わらず米国がうらやましい=韓国

【噴水台】相変わらず米国がうらやましい=韓国

2016年09月05日16時50分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  わずか80ドル(約9万ウォン)。2010年にハリウッドで事業を最初に始めた時に投入された金額だ。そして創業からわずか4年後の2014年末、グローバル化粧品企業エスティローダーグループになんと2億ドルで買収された。ビューティースタートアップの代表的な成功事例に挙げられる米スキンケア化粧品ブランド「グラムグロー」の創業者、グラン(43)-シャノン・デラモア(41)夫婦の話だ。

  最近韓国を訪問したこの夫婦の成功ストーリーは信じがたいほど童話のようであり、もともと好条件に恵まれていたのではないかと疑うほどだ。しかし実際、元スポーツジムマネージャーの黒人男性、そしてローファームで法律補助員をしていた白人女性という。ハリウッドという地域的な特性を十分に活用し、有名芸能人が自発的に噂を広めた点が功を奏したが、「好条件」どころがマイノリティー(黒人と女性)のハンディキャップの中でつかんだ成功だった。

  ここに決定的な成功要素をもう一つ挙げるなら、製品だけでブランドの価値を評価して成長を督励する巨大企業の共生努力とモラルではないかと思う。グラムグローを買収したエスティローダーは「製品を作った人がより魅力的だ」とし、巨額を投入して会社を買収した後にも創業者夫婦が経営を継続できるようにした。このためグローバル企業の中に入った後にもスタートアップのような革新が続き、売上高も伸びた。

  実際、これよりも目を引くのがラグジュアリーデパートチェーンのニーマン・マーカスの選択だ。名もなく粗雑なプラスチック容器に化粧品を入れて販売していた夫婦に先にデパート入店を提案し、堂々たるブランドに成長できるよう後押ししたのが、ニーマン・マーカスであるからだ。これをきっかけに入店企業の選定が厳しいことで有名な英ハロッズをはじめ、世界80余カ国に進出するグローバルブランドに成長することができた。

  韓国はどうだろうか。しばらく世間を騒がせた張本人、チョン・ウンホ前ネイチャーリパブリック代表と辛英子(シン・ヨンジャ)ロッテ奨学財団理事長を思い出す。製品の品質とブランド競争力を育てる代わりに違法賭博と全方向ロビー活動で監獄生活を送るビューティー企業代表、そして免税店入店の見返りに裏金を受けた流通企業のオーナーのことだ。

  米国がうらやましい。革新的なアイデアと努力だけで成功できるからではなく、不正な人脈を築かなくてもいくらでも成長できることを絶えず見せているからだ。

  アン・ヘリ部長/ライフスタイルデスク
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