ノドンか、北海道沖に落下=EEZ内に2度目―G20狙い、首脳ら威嚇も・北朝鮮

時事通信 / 2016年9月5日 19時21分

 【ソウル時事】韓国軍合同参謀本部によると、北朝鮮は日本時間5日午後0時14分ごろ、南西部の黄海北道・黄州周辺から日本海に向けミサイル3発を発射した。中距離弾道ミサイル「ノドン」(射程1300キロ)と推定される。日本の防衛省は、3発がいずれも約1000キロ飛行し、北海道・奥尻島の西方約200~250キロ付近の日本の排他的経済水域(EEZ)に落下したとみられると発表した。

 日本政府は国連安全保障理事会決議に違反しているとして、北朝鮮に対し厳重に抗議した。安倍晋三首相は5日午後、20カ国・地域(G20)首脳会議が開かれた中国・杭州で韓国の朴槿恵大統領、米国のオバマ大統領と相次いで会い、連携して対応することを確認した。

 ノドンだった場合、杭州が射程圏内に入る。G20にはオバマ大統領や中国の習近平国家主席ら主要国首脳が集まっており、5日午前には中韓首脳会談も行われた。国際会議に合わせ、ミサイルの脅威を見せつけた形で、国際社会からの批判が高まるのは必至だ。

 韓国外務省は5日、報道官声明で「G20で各国首脳が北朝鮮の核・ミサイルの脅威に深刻な憂慮を表明する中、再び挑発を行った」と指摘。「強く糾弾する。こうした挑発で北朝鮮が得られるものは何もない」と非難した。

 北朝鮮のミサイルが日本海のEEZ内に落下したのは8月に続き2度目。稲田朋美防衛相は5日、3発同時に発射し、ほぼ同じ地点に落下させたことなどを挙げ、「確実に能力は向上している」と分析。「重大な脅威で、深く懸念する」と警戒感を示した。 

[時事通信社]

jiji

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