最新記事

北朝鮮

「北朝鮮ミサイル3発同時発射、ほぼ同地点に落下で性能が着実にアップ」稲田防衛相

2016年9月5日(月)18時32分

 防衛省は5日、北朝鮮が正午ごろに発射した弾道ミサイルについて、3発とも日本の排他的経済水域内(EEZ)内に落下したようだと発表した。ミサイルは同時に発射、ほぼ同地点に落下したとみられ、日本政府は北のミサイル技術向上に懸念を強めている。

 防衛省によると、北朝鮮は午後0時13分ごろ、同国西岸から3発の弾道ミサイルを東北東へ発射した。いずれも約1000キロ飛行し、北海道奥尻島の西200─250キロ付近に落下したようだという。

 稲田朋美防衛相は記者団に対し、「3発同時に発射し、しかもほぼ同じ地点に落下した。確実に能力は向上している」と述べた。そのうえで、「日本の安全保障上の重大な脅威であり、断じて許されない。深い懸念を表明する」と語った。

 北朝鮮による弾道ミサイルの発射は、今年に入って21発目。移動式発射台や潜水艦から撃ったり、わざと高く打ち上げたりするなど、発射手法も多彩になっている。

 今回の発射は、20カ国・地域(G20)首脳会議が中国・杭州で開かれている最中だった。稲田防衛相は「国際社会の強い圧力に対する示威行動の可能性がある」と指摘した。

 防衛省はミサイルの種類について、飛行能力300─500キロのスカッドか、1300キロのノドンとみている。いずれも、移動式の発射台から撃つのが一般的という。

 (久保信博)

[東京 5日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニュース速報

ワールド

原油の生産凍結、当面は不要=サウジアラビア・エネル

ビジネス

G20、マクロ政策協調と保護貿易主義反対で合意=中

ワールド

ロシアとサウジ、原油市場安定化に向けタスクフォース

ビジネス

G20首脳、経済成長へ政策総動員 「世界経済に下方

MAGAZINE

特集:トランプの黒歴史

2016-9・ 6号(8/30発売)

アメリカ大統領選を揺さぶり続けるトランプ──。「不動産王」が語りたがらないビジネスの汚点とは

人気ランキング

  • 1

    「スタバやアマゾンはソーセージ屋台1軒より納税額が少ない」オーストリア首相が猛批判

  • 2

    G20、日中関係は?――日露首脳会談で日本に有利?

  • 3

    オバマ到着時にトラブル 中国職員が大統領補佐官に「ここはわれわれの国」と怒声

  • 4

    「北朝鮮ミサイル3発同時発射、ほぼ同地点に落下で性能が着実にアップ」稲田防衛相

  • 5

    アブサヤフのテロに激怒、ドゥテルテ大統領がまた殺害容認か

  • 6

    北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは...

  • 7

    シンガポールのジカ熱感染1週間で151例に、中国、インドネシアが入国検査を強化

  • 8

    改めて今、福原愛が中国人に愛されている理由を分析する

  • 9

    頭が良すぎるリーダーの、傲慢で独りよがりな4つの悪い癖

  • 10

    ナノセンサーは人類に大きな成果をもたらす? 脳と機械を接続する「スマートダスト」

  • 1

    金正恩「公式行事での姿勢が悪い」と副首相を処刑

  • 2

    改めて今、福原愛が中国人に愛されている理由を分析する

  • 3

    中国で性奴隷にされる脱北女性

  • 4

    北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは...

  • 5

    副首相処刑でも止められない「市場世代」の金正恩離れ

  • 6

    ISISの海外テロ責任者アドナニの死でテロは収まるか

  • 7

    「お母さんがねたので死にます」と自殺した子の母と闘った教師たち

  • 8

    北朝鮮軍「処刑幹部」連行の生々しい場面

  • 9

    インドネシアが南シナ海に巨大魚市場──対中強硬策の一環、モデルは築地市場

  • 10

    人民が党の真相を知ったら、政府を転覆させるだろう――1979年、胡耀邦元総書記

  • 1

    金正恩「公式行事での姿勢が悪い」と副首相を処刑

  • 2

    北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは...

  • 3

    中国衝撃、尖閣漁船衝突

  • 4

    中国で性奴隷にされる脱北女性

  • 5

    海保の精神は「正義仁愛」――タジタジの中国政府

  • 6

    改めて今、福原愛が中国人に愛されている理由を分析する

  • 7

    フィリピンのドゥテルテ大統領が国連脱退・中国と新国際組織結成を示唆

  • 8

    【原爆投下】トルーマンの孫が語る謝罪と責任の意味(前編)

  • 9

    「お母さんがねたので死にます」と自殺した子の母と闘った教師たち

  • 10

    イチロー3000本安打がアメリカで絶賛される理由

 日本再発見 「世界で支持される日本式サービス」
 日本再発見 「世界で支持される日本式サービス」
アンケート調査
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
メールマガジン登録
売り切れのないDigital版はこちら

MOOK

ニューズウィーク日本版別冊

0歳からの教育 育児編

絶賛発売中!

コラム

パックン(パトリック・ハーラン)

芸人も真っ青? 冗談だらけのトランプ劇場

小幡 績

日銀は死んだ

STORIES ARCHIVE

  • 2016年9月
  • 2016年8月
  • 2016年7月
  • 2016年6月
  • 2016年5月
  • 2016年4月