日中首脳会談 関係改善に向け努力で一致

中国を訪れている安倍総理大臣は、5日夜、習近平国家主席と首脳会談を行い、日中関係の改善に向けて両国が努力していくことで一致しました。
会談の冒頭、習近平国家主席は「中日関係は、時に複雑な要素に妨害されて、脆弱(ぜいじゃく)な一面も突出している。両国としては、一日も早く正常な発展の軌道に戻すよう努力しなければならない」と述べました。

これに対し、安倍総理大臣は「日中間に困難な問題、課題も少なくないが、戦略的互恵関係の考え方に立って、困難な課題をマネージしつつ、大局的な観点から『ウィン・ウィン』の協力や交流を進めることによって、安定的な友好関係を築いていきたい」と述べ、関係改善に向けて両国が努力していくことで一致しました。また、安倍総理大臣は、北朝鮮が5日、3発の弾道ミサイルを発射したことに触れ、「中国が主催するG20サミットの開催中にこのような発射を強行することは許しがたい暴挙だ」と述べました。

中国国営通信が速報

安倍総理大臣と中国の習近平国家主席による日中首脳会談について、中国国営の新華社通信は、日本時間の5日午後9時すぎ、速報で伝え、「習主席は会談で、中国と日本は争いを横に置き、できるだけ早く両国関係を正しい発展の道に戻すべきだと述べた」としています。
また、南シナ海をめぐる問題について、「習主席は、日本に慎重な言動を求めた」とも伝えています。
さらに、新華社通信は、習主席は「ともに、地域の平和と安定を維持するために、対話と協議によって東シナ海の問題を適切に扱うべきだ」と述べたとしています。