ベネチア国際映画祭で最高賞の金獅子賞を競うコンペティション部門。今年は残念ながら日本作品は参加していませんが、4日に公式上映があったイタリア・スイス共同制作のドキュメンタリー「SPIRA MIRABILIS」に、日本人のクラゲ研究者が登場人物の一人として登場しています。

 若返りを繰り返す特性を持つ「不老不死のベニクラゲ」の研究をしている京都大フィールド科学教育研究センター瀬戸臨海実験所の久保田信准教授です。マッシモ・ダノルフィ、マルティーナ・パレンティの両監督がニューヨーク・タイムズの記事で久保田准教授の研究を知り、今作の着想を得たそうです。「生命」や「永遠」をテーマに、世界各地で撮影した「地水火風空」の五大元素を感じさせる映像を組み合わせた実験的な作品で、神秘的なクラゲの映像や研究に打ち込む久保田准教授の日常、自作の歌で海洋生物の魅力を伝える「歌う科学者」としてベニクラゲの歌を披露する姿などが映し出されます。

 クラゲが入った容器を手にプレス会見に登場した久保田准教授。被写体となったことについて問われると「驚きとともに、日々の仕事を撮影されるのはとても特別な体験でした。美しい水の街に来ることができてうれしいです」と英語で答えました。

 イタリアには縁があり、ベネチ…

有料会員に登録すると全ての記事が読み放題です。

初月無料につき月初のお申し込みがお得

980円で月300本まで読めるシンプルコースはこちら

こんなニュースも