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首脳会談 首相、ロシアつなぎ止めに執念 ファーストネームで呼び合い親近感演出も
【ミラノ=杉本康士】安倍晋三首相とロシアのプーチン大統領が17日午前(日本時間同日夕)に会談した時間は、わずか10分間だった。それも、会談が終了したのはアジア欧州会議(ASEM)首脳会議の開始時間を過ぎたギリギリのタイミング。首相がそれほど無理をしてまで会談にこだわったのは、ウクライナ情勢をめぐり冷え込んだ日露関係を立て直し、北方領土交渉を再び軌道に乗せたい執念の表れといえる。
「ウラジーミルと8カ月ぶりに話ができることをうれしく思う」
安倍首相は会談冒頭でプーチン氏をファーストネームで呼びかけ、プーチン氏も首相を「シンゾー」と呼んだ。日本側が「必ず座ってもらう」(首相同行筋)ともくろんだ通りソファに着席して行われ、とりあえずは首脳同士の親近感を演出することに成功した。
とはいえ、日露関係はつい最近まで関係悪化の坂道を転げ落ちていた。ウクライナ情勢をめぐり、日本は欧米諸国の同調圧力に応じる形で立て続けに制裁を発動。ロシア側も報復制裁や大統領府長官の北方領土訪問などで応酬した。
こうした流れを食い止めるため、安倍首相は9月に訪露した森喜朗元首相にプーチン氏宛ての親書を託して関係改善を模索した。