熊本城石垣、穴太衆積みで修復探る 大津、文化庁職員ら視察
4月の熊本地震で損壊した熊本城の石垣再建について考えようと、大津市坂本の「穴太(あのう)衆積み」の石垣を4日、滋賀県選出の自民党の国会議員や文化庁の文化財調査官、県や市の職員らが視察した。
熊本城の石垣は近江の石工集団「穴太衆」が造営に関わったとされ、穴太衆の技法を継承する同市坂本3丁目の粟田建設などが視察を呼び掛けた。同社は全国各地で城の石垣の修復に携わっており、被災した熊本城にも足を運び、熊本市と今後の修理方法などについて話し合ったという。
この日は滋賀院(同市坂本4丁目)の石垣の前で同社の粟田純司会長(76)が穴太衆積みの特徴や歴史などを説明した。熊本城の石垣の修復には20年かかるといい、参加者からは「修復する過程を見せて観光資源化できないか」「修復を職人の育成に生かせないか」などのアイデアが出された。
【 2016年09月05日 09時40分 】