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【加藤達也の虎穴に入らずんば】
G20でも朴槿恵大統領は三重苦の憂鬱…通貨スワップ協定を再締結して韓国は「借り」を感じてくれるのか?
1997年の通貨危機で国家破綻に直面し、国際通貨基金(IMF)の支援を受けた一件について韓国政府内では、いまでも「日本は韓国から真っ先に資金を引き揚げて韓国経済の息の根を止めた」「外貨融資を要請しても応じてくれなかった」などと恨み節が出る。
これについて当時を知る日本の財務、外務両省や銀行関係者は「われわれは官民で対韓融資の維持に走り回り、ウォンの買い支えもした」と憤る。認識の差は歴史認識の違いにも等しい。この溝が埋まることは恐らく、ないだろう。
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韓国のIMF支援をめぐっては、IMFのアドバイザーだった米連邦準備制度理事会(FRB)のグリーンスパン元議長が回顧録にこんなことを書いている。
韓国の中央銀行である韓国銀行は当時250億ドルの外貨準備を保有。危機回避可能と考えられていた。
だがFRB側が「なぜ外貨準備を使わないのだ」と問うと韓銀幹部は「残っていないからだ」と回答した。韓銀は外貨準備のほとんどを国内銀行に売却したり貸し出したりしていた。グリーンスパン氏は「衝撃的だった」と述懐する。
外貨準備の持ち出しは慈善事業ではないしそ、の源は日本の富だ。日本が通貨交換協定を再開させる韓国経済には、「想定外」のリスクが潜んでいるのだという認識も重要である。
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