上流で違う川の流れでき グループホームに大量の水か

上流で違う川の流れでき グループホームに大量の水か
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台風10号で9人が死亡した岩手県岩泉町のグループホームの近くを流れる川を専門家が調査したところ、およそ1キロ上流の急なカーブで水が川沿いの国道にあふれ出した形跡があることがわかりました。専門家は、本来とは違う流れができ、国道沿いのグループホームに大量の水が押し寄せたのではないかと指摘しています。
海や川の防災が専門の岩手大学理工学部の小笠原敏記准教授が、9人が死亡した岩泉町のグループホームの近くを流れる小本川を調査したところ、およそ1キロ上流の右に曲がる急なカーブで、川の水が左岸に沿って走る国道をえぐり取り、道路のおよそ2メートル上まであふれ出した形跡が見つかりました。
その先の国道沿いの木や住宅には高さ1メートル50センチほどのところに泥が付いているのが確認され、大量の水が国道を流れたと見られています。
小笠原准教授は、流れが急に変わる部分で水があふれ出て、本来とは違う流れができ、川と国道の間にあるグループホームに大量の水が押し寄せたのではないかと指摘しています。
小笠原准教授は「さらに上流の調査を続け、浸水の範囲や川の弱い部分を調査したうえで、今後の防災対策につなげたい」と話しています。