好きな曲
お題「好きなサウンドトラック」に参加したいと思います。
好きな音楽を聴くと元気が出できたり、楽しい気持ちになったりするのでよく聴いています。
ブログを書く時や、だらりとインターネットを楽しんでいる時もずっと好きな曲を流す流され者です。
といっても、パソコンは居間の隅に置いてあるので、母がテレビを見ている時は流せないですけど。
私は昔から流行にはかなり疎い人間で、学生時代でもアイドルやアーティストが歌っている曲のことはほとんど知らない状態でした。
私が好きになる傾向は、その時見ているテレビ番組で流れる曲が気になって好きになるという感じなので、誰が歌っているかということや、その人が歌っている他の曲とかにはあまり興味がないタイプです。
そんな自分の好きな曲もワガママ全開だったことを後悔する日があったのです。
学生時代
そのことを後悔したのは高校時代のとある出来事でした。
今でこそ、iPodやらスマホやら音楽を聴く便利アイテムがありますが、私の高校時代ではウォークマンが主流でした。CDを聴くものもありましたけど、基本はカセットでしたよ!
私はケチィのでレンタルすることもなく、ラジオから自分の好きな曲だけを選んで録音していました。今思い出しても、かなり濃い選曲だったという自覚はあります。
そしてその時はやってきました。
文化祭の準備のために授業が終わってからも、クラスメイト数人と一緒に学校に残っていたのです。
皆はお喋りしながら分担された作業をこなしていたのですが、その時に自分の好きな曲の話になり、それぞれ自分が持っているウォークマンの曲を皆で聴こうと1人が言い出すではありませんか!
皆の趣味
たいていの人はその時に人気のあったアイドルやアーティストの曲を聴いていたようです。その中で、私以外にも「それはちょっと・・・」と戸惑う人も数人いました。
仲間だ!私にも仲間がいた!と安心しましたよ!!
すると、その戸惑ったクラスメイト達がそれぞれ理由を話し始めたのです。ある人は「実は曲じゃなくて英会話を聞いているんだ~。」とか「私洋楽が好きなので皆と趣味が合わなくてごめん・・・。」とか、なんだかとても格好良い理由でした。
う・・・裏切者~~!!と勝手に仲間意識に浸ったあとに、勝手に裏切られた気分になるワガママ人間。
それでも、あと1人はモジモジと恥ずかしそうにしながら、「私の趣味は皆に言うの恥かしい」と言い出したのです。彼女こそ、唯一の私の味方だと思いました。
彼女の趣味
それでも人とは残酷な生き物ですね。
隠そうとすると、余計に聞きたくなるという衝動に駆られたクラスメイト達は「え~いいじゃん!絶対に笑わないから~」とか言い出して、その子も自分の趣味を言わざるを得ない状況に陥りました。
そしてその子もとうとう白状したのです。「実は私の曲はアニソンばかりなんだ~。」と。
テヘッと照れる彼女の可愛さに、皆も「そんなの気にしないよ~。」とか「私もアニソン好きだよ~。」と口々に言いながら、結局は友情の絆を深めることになったようです。
ちなみに私もアニソンは好きな方です。
・・・が、その頃に私が聴いていたアニソンと言えば、彼女のようにアーティストが歌ったりしている爽やかな感じの曲ではなくて、水木一郎さんやささきいさおさんが歌っている、曲には必ずアニメのタイトルが入っているようなゴリゴリのアニソンだゼ~~ット。
とても彼女の趣味とはかけ離れたアニソンだと気付きましたよ!
孤独人
そしてとうとう、とうとう私の番が回ってきました。なんとかトイレに行ったりして誤魔化そうとしたのですが、人とは残酷な生き物ですね。(・・・以下省略)
私が頑なに拒もうとすればするほど「大丈夫だって!絶対に笑ったりしないから!」と相手も譲りません。すでにニヤニヤしているような気がするのは私の気のせいだったのでしょうか。
さらに、先ほど唯一の仲間だと思っていたクラスメイトも「私だって恥ずかしかったけど言ったんだよ~」と、私が白状するように仕向けてくるのです!
どうやら彼女も仲間ではなかったようです。孤独人には味方が1人もいない孤独だからこそ孤独人なのだと思い知った瞬間でした。
そしてクラスメイトの1人が目ざとく私のウォークマンを見つけて、「ちょっとだけでいいから聴かせてよ~。」と言って、私が返事をする前にイヤホンを外して再生ボタンを押してしまいました。
私の趣味
私のウォークマンから軽快に・・・いえ、重厚に流れ出す必殺シリーズの演歌。
確かに皆は笑いませんでした。むしろ笑い1つすら生まれないピンと張り詰めた空気でしたよ!
ビックリしたクラスメイトがしばらく呆然としていたものの、ふと我に返って「た、たまたまだよね?わ、私も必殺シリーズのうた聞いたことがあるよ!」と、決して自分も好きだとは言わない無理やりのフォローをしてくれました。
さらに頑張ってフォローしてくれようとしたのでしょうか。そのクラスメイトはカセットレーベルに書かれた曲のタイトル見て、その後複雑そうな顔つきで私を見ましたよ!
それにつられて皆も気になったのか「何?どうしたの?」と言いつつ、そのクラスメイトが持っていたカセットレーベルを覗き込んだのです。
普段は大雑把なのに、なぜこんな時だけこまめに書き込んだりしたのだろうと後悔してもしきれない思いです。
そこに書かれていたのは、必殺シリーズの演歌の数々の他に、大江戸捜査網のテーマ曲、トワイライトゾーンのテーマ曲、特撮シリーズの主題歌、刑事コロンボのテーマ曲、アニキが歌うゴリゴリのアニソン等々、かなり偏った濃いめの曲の数々なのでした。
流す
私の曲はもう流さないで!そしてこの空気を笑って流して!それか私の趣味に流されて!!誰でもいいから、このシーンとした空気を何とかして!!何でもいいから、この張り詰めた空気を壊して!!
心で必死に縋るも、残念なことに孤独人にはピンチに駆け付けてくれる味方は1人もいないのです。
「そ、そうだ!こんなことしてられないよね?準備しなきゃ!」と言い出したクラスメイトのぎこちないセリフに、他の皆も助かったというように次々に賛同して、文化祭の準備に戻るのでした。
この時に思ったのです。嘘でもいいからカセットにはトレンディーで若者受けする曲を入れておかなければいけないということを。
私の中でトレンディーを意識するというのは、トレンディーを自分に取り入れるということではなくて、その場しのぎという扱いなのでした。
そのおかげ(?)で「トレンディー」と言われれば「え?何?斉藤さん!?」と言ってしまうくらい今でも疎い状態が続いています。
そんな私が今ブログを書くときに聞いている曲・・・それは・・・。
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「難波金融伝ミナミの帝王」のエンディングで流れる、主演の竹内力さんが歌っておられる「欲望の街」です。
関西人なら誰でも一度くらいは竹内力さんが演じる満田銀次郎のモノマネをやったことがありますよね~?・・・ないですか・・・?私だけですか・・・?そうですか。
私の趣味を理解してくれる仲間・・・私の孤独を救ってくれる強い味方・・・
それも幻 Ah 大阪Dreaming Night